エルサレム旧市街、緊張の金曜礼拝 治安部隊が水平に小銃構え威嚇(産経新聞)

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 エルサレム旧市街にあるモスク(イスラム教礼拝所)には8日、多くのイスラム教徒が集団礼拝に訪れた。トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都だと認定して以降、初めての金曜日。礼拝後には旧市街の入り口で小競り合いが起き、一瞬で現場が騒然となる一幕もあり、イスラエルとパレスチナの間の緊張が限界状態にあることを示した。(エルサレム 佐藤貴生)                    ◇  礼拝終了後の8日午後2時前。イスラム教徒が周辺に多く住む旧市街のダマスカス門の近くで、数人の若者とイスラエル治安部隊がもみ合いになった。  瞬時に自動小銃と防弾チョッキで武装した部隊が殺到し、取り押さえて連行していった。周囲に自動小銃を水平に構えて威嚇する治安部隊。パレスチナ人の若者が路上で石を投げ始めると、騎馬隊が突進して若者たちを蹴散らした。  これに先立ち、旧市街にあるアル・アクサ・モスクでは正午から礼拝が行われ、平穏に終了した。モスクから出てきた教師のジャマル・マグリブさん(48)によると、礼拝を行ったイマーム(説教師)は「トランプ発言には反対する」と明言したという。  マグリブさんは「暴力には反対だ。しかし、エルサレムは神聖な場所であり、国際的に開かれた場所であるべきだ」と、トランプ氏の発言に疑問を呈した。  毎週、このモスクに来ているという歯科医のムハンマドさん(26)は、「トランプ発言には反対だ。(パレスチナ自治政府の)アッバス議長は反対の意思を強く示すべきだ」と話した。この日は普段より礼拝者が多かったという。  アラブ系のイスラエル国会議員、アハメド・ティビさん(59)は、「トランプ氏は和平の仲介役だといいながら、イスラエルの立場を支持し、パレスチナ人の権利を無視した。イスラエルのネタニヤフ首相は(イスラエルとパレスチナの)2国家共存を葬り去った」と批判した。  ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地が集中している旧市街には7日、多くの観光客が訪れていたが、内部のイスラム教徒地区では、ほぼすべての商店が閉店した。抗議のゼネストのためだ。  ユダヤ人とパレスチナ人の間にはもともと、対話の機運がほとんどうかがえなかった。今回のトランプ氏の発言の影響の大きさは計り知れない。

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(2017/12/09)