レイズ躍進が引き金に コロナ禍を利用したスカウトの大量解雇が始まった【MLBスカウトの“逆襲”】(日刊ゲンダイDIGITAL)

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 FA市場が解禁、日本からもポスティングを利用してメジャー挑戦する選手が何人かいるとあって、わたしは親しいスカウトたちと連日、情報交換している。  最も多いのは巨人の菅野智之、ソフトバンクの千賀滉大に関する話題だ。千賀は渡米の可能性が低いものの、彼らとは数字で測れないデータ以外の部分、性格や私生活について知り得た情報をやりとりする。例えば菅野は気が強いのか、結婚はしているのか、酒は好きか、飲んで暴れたりしないかといった話が中心になる。  彼らと電話で話をする中で、必ずと言っていいほど話題に上るのは、わたしも含めて自分たちは来季もいまの仕事を続けられるかということだ。  カブスはスカウトも含めて実に100人程度の球団職員が解雇されたと聞く。フィリーズでは5人のプロスカウトがクビになったというし、日本や韓国、豪州などをカバーする環太平洋担当のうち半数近くは来季の去就がまだ決まらないようなのだ。  メジャーはデータ野球全盛。数字を重視するレイズとドジャースがワールドシリーズを戦ったことで、いよいよその傾向に拍車がかかる。資金力のあるドジャースはともかく、カネがないレイズの成功例は、我々スカウトにとって大きなダメージとなりかねない。  ルーキーが即、メジャーで活躍する例はほとんどない。大学生だろうと最低2、3年はマイナーでプレーするから、その間にデータが取れる。データが少ないアマチュア選手担当のスカウトはともかく、プロスカウトはいよいよ窓際に追いやられることになる。数字を重視するようになったメジャーではただでさえ、スカウト不要論が噴出していたのだ。  そこへもってきて折からのコロナ禍だ。 ■メジャーの資金力はやわじゃないのに  レギュラーシーズンは無観客。試合数も162から60に激減した。試合をやればやるほど赤字になるのが実情とも言われるが、巷間、ウワサされるほどメジャーの資金力はやわじゃない。  保険でカバーしている球団もあるらしいし、マイナーの来季球団数は160から120に減った。経済的な打撃を受けたのは事実でも、だからといって球団職員を一気に100人もクビにしなければならないほど切迫しているわけではないらしい。  だとすればメジャー球団は合理化を図るうえで、コロナ禍を利用していることになる。 (メジャーリーグ覆面スカウト)

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(2020/11/29)