レイズは裏目に出た継投を貫いたからWSに駒を進められた【メジャー2020「データ野球」の内幕】(日刊ゲンダイDIGITAL)

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【メジャー2020「データ野球」の内幕】#4 「僕がレイズを去るとき、いつかワールドシリーズで会うことになるよってジョークを言ったのを覚えてる。それが本当に実現するなんてね、信じられないよ」  お金がないゆえに頭を使って革新的な戦術や選手起用でア・リーグを制したレイズと、レイズで培われた頭脳を6年前に輸入し、その考えや戦略をスター選手に浸透させてナ・リーグで王国を築いたドジャース。両球団の対戦を前に、2014年にレイズからドジャースに転職したフリードマン編成本部長はこう言って目を白黒させた。  05年にレイズのオーナーとなったスタンバーグ氏、それに伴い社長として雇われたマット・シルバーマン氏、同期入社のフリードマン氏、ブルーム氏(現レッドソックス編成責任者)、クリック氏(現アストロズGM)、07年入社で後にレイズGMとなるエリック・ネアンダー氏……その中のひとりは「オーナー以外は年齢も近く、入社時はみな未婚で、いつも一緒に野球のことを語っていた。お互いの結婚式には必ず出席したし、子供が生まれた時もお互いに祝い合う仲間さ」と話す。 ■対戦の優位性をつくり出す  レイズはスター選手がいない分、データを活用し、その時その時の対戦における優位性をつくり出すことを目指す。そのためレギュラーシーズン60試合は相手との相性に合わせた60通り、つまり毎日違うラインアップ(打順は59通り。1試合だけ2人の選手の守備位置だけが違った)を組み、9月11日の対レッドソックス戦では1番から9番まで全員が左打者(スイッチヒッターを含まず)というメジャー史上初となるラインアップを採用。プレーオフの間もほぼ毎日違うラインアップで臨んだ。  1番から9番まで打順を固定せず、好不調や相手との相性によって打順を考案するという考え方は、今季レイズに加入した筒香嘉智が1番から9番まで全ての打順で起用された事実が象徴している。 ■同じ打者との複数回対戦を避ける  投手起用に関してもオープナーという起用法にも見られる「投手はできるだけ同じ打者との複数回対戦を避ける」という考えは、先発が好投していても早めにリリーフに交代する起用につながった。1度目の対戦よりも2度目、3度目の対戦の方が打者の打率が上がるというデータに基づいているわけで、選手たちも十分理解しているはずだが、ワールドシリーズの勝敗を決

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(2020/11/28)