勝利と育成の両立を成功させたドジャースの「カネと頭脳」【メジャー2020「データ野球」の内幕】(日刊ゲンダイDIGITAL)

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【メジャー2020「データ野球」の内幕】#3  お金がないゆえにアタマを使って一定の強さを維持しているレイズの人材は、グラウンド内外で引っ張りだこ。そんなレイズの頭脳に最初に目をつけたのはドジャースである。  2014年オフ、それまでレイズでGMを務めていたアンドリュー・フリードマン氏のドジャースのチーム編成責任者就任のニュースはメジャー球界に驚きをもって迎えられた。 ■マイナー組織の充実  しかし、これはとても単純な思考に基づく人事ではある。お金がない球団を成功に導く頭脳があれば、そこにお金をつぎ込むことによって、より大きな成功へと導いてくれるはずだからだ。ちなみに15年のチーム総年俸でドジャースはおよそ282億円でメジャーで飛び抜けた1位、レイズはその4分の1強の77億円で28位だった。  フリードマン氏がまず取り組んだのはマイナーなど下部組織の充実、チーム編成に関するスタッフの刷新、内外におけるスカウト人材の育成だった。  ドジャースは19年のマイナー組織の戦力ランキングでレイズ、パドレスに次ぐ3位だった。強いチームは若手有望株と引き換えに大物選手を獲得、シーズンを勝ち抜くことに集中するケースが多い。ゆえに下部組織の才能は枯渇し、将来も勝ち続けられるだけの戦力を保持することは困難といわれる。ドジャースはしかし、勝利と育成を両立させている。前にも触れたように柳や前田など結果を出している外国人選手を一気に放出しても戦力低下につながらないだけの選手層の厚さを持ち合わせているのだ。  次に行ったのは年俸の引き下げ。むやみやたらと人件費を削るわけではない。エースのカーショーなどとは大型契約を結ぶ一方、年俸に見合った活躍をしていない選手は次々と放出。ケンプやプイグは結果としてチームを去ることになる。 ■コーチ経験ない打撃コンサルタント  さらにデータ解析部門では当時、打撃理論として出始めていた「フライボール革命」を取り入れ、16年にこの理論の指導者としてメジャーでのコーチ経験のないロバート・バンスコヨック氏を打撃コンサルタントとして招聘する。彼の指導のもとターナーやテイラーはスイング改造を行い、チーム全体としてもホームラン数は飛躍的に伸びた(15年の187本から19年は279本)。状況に応じた打撃も選手に浸透させ、適時打による打点数もチーム全体として大き

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(2020/11/27)