「貴重な経験」関西大生4人、中尾山古墳発掘調査に参加(産経新聞)

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 約50年ぶりの発掘調査によって文武天皇陵説がさらに強まった奈良県明日香村の中尾山古墳(八角墳)は、世界遺産登録を目的とした墳丘の規模確認のために明日香村教委と関西大(大阪府吹田市)が共同で調査を実施した。考古学教室に所属する4人の学生も参加し、「貴重な経験」と感激しながら調査に取り組んでいる。  4人は大学院1年の山川聡大さん(24)▽同1年、田中詢弥さん(23)▽文学部4年、池田旭さん(22)▽政策創造学部2年、小木曽優佳さん(22)。  調査開始の9月から、村教委の西光慎治技師らの指導を受け、土砂の搬出や遺構面の検出などの作業を担当。遺構の図面作成にも取り組むといい、将来、考古学関係の仕事につくことを希望している。  山川さんは「火葬骨を納めたにしては大きな石槨(せっかく)で、大量の石が使われ、場所によって石敷きに違いがある。新しい発見の連続。八角墳を掘ることは二度とないことだと思う」と話し、田中さんも「調査は楽しく、とても貴重な経験。石槨は表面がつるつるに磨かれ、こだわって、きれいに造っている。飛鳥時代にこんな技術があったことは驚きだ」と言う。     「飛鳥美人」と呼ばれる国宝の極彩色壁画が見つかり、今も注目される同村の高松塚古墳は、関西大が調査。大学は村内に研究所を持ち、両者の関係は深い。再来年には高松塚発掘50周年イベントを共同で計画している。  池田さんは「最初の調査(昭和49年)の報告書を読んだが、そこに書かれている以上に石槨が丁寧に造られていると感じた。重要な人物の墓。こうした調査に参加できるのは非常にありがたい」と語る。     また、小木曽さんは「版築(はんちく)の造り方など他の古墳と比べ、技術レベルが違う。さすが飛鳥の終末期古墳、被葬者の権力の大きさを感じる。将来、技師になるときに生かせるように多くのことを学びたい」と目を輝かせる。  調査は現在も継続中。村教委は「参加する学生は、調査実施の大きな力になっている。八角墳という飛鳥の終末期古墳を掘る機会は二度とないと思うので、ハードな仕事だが、頑張ってほしい」と期待している。

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(2020/11/26)