天の川銀河の奥深くに埋没した銀河の「化石」が発見された!(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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イギリスのリバプール・ジョン・ムーア大学の大学院生Danny Horta氏が率いる研究グループは、天の川銀河の奥深くに埋没した銀河の「化石」を発見しました。天の川銀河がまだ誕生したばかりの約100億年前にこの銀河と衝突した可能性があるといいます。不死力を授けられたギリシャ神話の英雄の名にちなんで、研究グループはこの銀河を「ヘラクレス」と命名しました。 研究グループは「スローン・デジタル・スカイサーベイ」(SDSS)にデータを提供するアメリカのアパッチポイント天文台を利用した「アパッチポイント天文台銀河進化観測実験(APOGEE)」の中で「ヘラクレス」を見出しました。 APOGEEは、分光データから天体の元素組成と運動を調べることで、天の川銀河が形成されたプロセスの解明を目指すプロジェクトです。しかし、塵を含む星間物質の「雲」は可視光線を遮ってしまうため、その向こうに隠された天の川銀河の中心部にある星の情報を調べるのは困難です。 そこでAPOGEEでは、塵の向こうを観測できる近赤外線の分光データを集めることで、天の川銀河中心部の様子を観測しました。10年にわたるAPOGEEの観測では50万個以上の星の分光データが取得されたといいます。研究グループによる分析の結果、天の川銀河中心部にある数万個の星のうち数百個は、元素組成や運動が顕著に違っていることが明らかになりました。研究グループは、この特殊な星々がヘラクレスに由来すると予想しています。

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(2020/11/26)