杉原邦生の野心作「オレステスとピュラデス」鈴木仁&濱田龍臣がエネルギッシュに体現(ステージナタリー)

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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「オレステスとピュラデス」が、11月28日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールで開幕する。それに先駆け、本日26日に合同取材会とフォトコールが行われた。 【動画】「オレステスとピュラデス」鈴木仁&濱田龍臣 コメントムービー(メディアギャラリー他35件) 「オレステスとピュラデス」は、杉原邦生がKAATで上演するギリシャ悲劇シリーズの最終章として、「オイディプスREXXX」「グリークス」に続き上演される作品。瀬戸山美咲が作劇を担う本作では、母親殺しを行ったオレステスのその後の物語が、新たなギリシャ悲劇として創造される。劇中では、復讐の女神たちの呪いから解放されるために、タウリケへと向かうことになったオレステスと、その親友・ピュラデスの旅路がロードムービー的に繰り広げられる。 フォトコールではまず、鈴木仁演じるオレステスと濱田龍臣演じるピュラデスが巡礼者に扮したコロス(合唱隊)10人を引き連れて旅立つシーンが披露された。オレステス一行は、セットも何も置かれていない広大な舞台空間をゆっくりとした足取りで移動する。重々しくも着実に前へと進んでいくその歩みは、2人の若者が抱える未来への不安と希望を暗示しているかのようだ。またコロスたちは、2人が背負った過酷な運命をダイナミックなラップにのせて歌唱。音楽のTaichi Kanekoによる重厚なビートと共に、劇空間に独特な“うねり”が生まれ、旅の始まりを感じさせた。 続いては、第2場、旅の一行がトラキアへと向かう船上の場面。その船は、脚立をはじめ、普段は劇場の“裏側”に存在しているはずの備品を使って組み上げられている。鈴木は、呪いに苦しみながらも周囲の助けを借りて"約束の地"を目指すオレステスを実直に表現。時折見せる柔らかな動作や崩した表情の中に、オレステスの持つ人懐っこさをにじませた。一方の濱田は、実父との関係を断ってまで過酷な旅に身を投じる芯の強いピュラデス像を、凛々しい顔つきや立ち居振る舞いで立ち上げ、場を牽引した。 フォトコール前に行われた取材会には、鈴木、濱田、杉原が登壇。杉原は本作について「ギリシャ悲劇を楽しく“捏造”し、新作として上演しようという野心に溢れた作品です」と力強く述べ、鈴木が初舞台、濱田が2回目の舞台出演であることに触れると、「2人は共演者のパワーを吸収しな

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(2020/11/26)