セリアが電極接合技術でブレークスルー(LIMO)

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 はんだボールは、フリップチップ実装のバンプ、パッケージ基板のBGAなどに利用されている。デバイスの小型化に伴い、はんだボールも小径化、狭ピッチ化が進行し、現在は45μm径/90μmピッチが最先端となっているが、AIや高性能グラフィックスチップなどの登場により、より多ピン・狭ピッチ化の流れにある。既存のスクリーン印刷技術では、さらなる微細化には限界があるため、新たな工法などが求められていた。  今回セリアが開発した技術を使えば、フラックスのドット径が10μmまで微細化できるため、さらなる高性能チップの超狭ピッチ化ニーズにも対応可能となり、既存のめっきなどによる電極接合技術を代替する可能性もある。  ボール搭載の実証実験では、12インチウエハーの8㎜角チップ852片上に、30μmφ/60μmピッチの電極を配置した。電極の総数は約1000万個となった。  印刷位置精度は±10μm以下が必要だが、同社の技術を適用した場合、ウエハー全面での印刷位置精度±5μm以下(3σ)を実現した。歩留まりも量産時には10ppm以下まで抑制する計画だ。(図参照)  フラックスペーストを電極上に載せる必要から、小径化に伴って印刷位置精度も高精度化が要求される。ウエハー全体で許される印刷位置精度は、電極径の±1/3以下でなければならない。たとえば電極径が60μm径ならば、印刷位置精度は±20μm以下が必要になる。最新のスクリーン印刷では各種条件の最適化、補正手段を用いることにより、なんとかこの数値を実現している状況だ。さらにバンプの小径・狭ピッチ化が要求された場合、既存の最先端のスクリーン印刷では印刷位置精度を高精度に維持できるか、専門家の間では疑問視されている。  今回開発したグラビア印刷法では、1枚のウエハーを印刷するのに要するタクト時間はブランケットの乾燥時間を入れて約3分。生産量は、12インチウエハーで15~18枚/時を想定しており、量産ラインでの適用を見込む。導入コストもめっきラインに比較して10数分の1程度と、大幅なコストダウンが可能とみる。  セリアではサンプルやテストなどの依頼を随時受け付けており、対応するグラビアオフセット機の受注も開始した。顧客ニーズに応じて装置構成の変更にも対応し、納期は5~6カ月を見込む。

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(2020/11/24)