押し一本の貴景勝は苦難の綱とり…昇進後も「横綱相撲」という固定観念と戦うことに(日刊ゲンダイDIGITAL)

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 一年の締めくくりの場所を最高の形で飾った。  11月場所で自身2度目の賜杯を掴んだ貴景勝(24)。大関としては初めての優勝だけに本人の喜びもひとしおだったのだろう。23日の一夜明け会見では場所前に結婚していたことを明かし、綱とりがかかる来場所についても「しっかり勝負していきたい」と前を向いた。  横綱昇進基準は「2場所連続優勝、あるいはそれに準ずる成績」。今場所は13勝2敗での優勝とはいえ、2横綱2大関を欠いたライバル不在の土俵だった。伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)も「(1月場所は)レベルの低い優勝だと困る」と話しており、準優勝では昇進見送り、勝っても相応の成績が求められる。  さらに貴景勝のような押し相撲一本で横綱になった力士は、過去ひとりもいない。四つ相撲と違って安定感を欠く取り口が昇進を困難にしているからだ。仮に横綱になったら「受けて立つ四つ相撲を取るべきだ」という批判も出かねない。 「昔は突っ張りが得意な前田山さんとか、攻めて攻めての柏戸さんなど、横綱も多種多様だったんですけどね。それが大鵬さんくらいから『横綱相撲とは……』と言われだして、貴乃花で定着した印象です。でも、貴景勝がいわゆる横綱相撲を取ったら、幕内にも残れませんよ。横綱に昇進したら、そうした固定観念とも戦う必要がある。ともかく、今の相撲を貫くなら、もっとパワーをつけること。千秋楽の優勝決定戦ではヒザが限界の照ノ富士を押し切れたけど、本割の立ち合いではむしろはね返されていた」(古株の親方)  本人は押し相撲一本での綱とりに「だからこそ目指す価値がある」と豪語。その思い、貫けるか。

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(2020/11/24)