ウイルスを6分で90%抑制 シャープOBがプラズマクラスターではなく「光触媒」で攻勢(産経新聞)

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 シャープOBらが設立したベンチャー企業、カルテック(大阪市)が、光触媒を活用して空気中のウイルスや臭いなどを抑制する空間除菌脱臭機の開発に取り組んでいる。開発技術が飛沫(ひまつ)粒子に含まれた新型コロナウイルスの感染力を抑制することも分かり、「オンリーワン」技術で大手がひしめく市場に攻め込む。近年は大手メーカーとの競合市場に参入するベンチャーが目立ち始めており、ものづくり活性化の起爆剤として注目される。(山本考志) 【写真】空間除菌脱臭機を紹介する社長  ■6分で90%抑制  「ウィズコロナの中で、安心安全に暮らせる商品を創出していきたい」  カルテックの染井潤一社長は10月15日、光触媒を活用した独自技術の実証実験で新型コロナの感染力を抑制する効果を発表した記者会見でこう力を込めた。  実証実験は理化学研究所、日本大医学部と共同で実施。新型コロナウイルスを含む飛沫粒子が入った密閉容器内でカルテックの空間除菌脱臭機と同程度の性能を持つ光触媒を搭載した装置を作動させると、ウイルスは約6分で90%、約20分で検出不可能なレベルまで抑制することを確認したという。  光触媒は光を当てると吸着したウイルスや悪臭成分を分解する物質で、酸化チタンが代表。汚れの防止や抗菌などの目的でさまざまな製品に使用されている。  カルテックの除菌脱臭機はフィルターに酸化チタンを塗布。フィルター表面は特殊な加工で微細な構造になっており、1センチ四方あたりの表面積はテニスコート1面相当(約200平方メートル)と酸化チタンをより多く塗布できるという。  「シャープではかなわなかった光触媒の製品開発をやりたかった」。染井氏は起業への思いを語る。  ■医療機器の認証取得も  染井氏は徳島大大学院で光触媒の理論を学び昭和61年にシャープ入社。衛星通信やLED(発光ダイオード)照明、IoT(モノのインターネット)センサーなどの技術開発に携わってきた。  光触媒を活用した製品開発を提案したものの、プラズマ放電を使って空気中の菌やウイルスなどの作用を抑えるシャープの独自技術「プラズマクラスター」が優先された。環境や食品衛生の分野に光触媒を生かそうと一念発起、平成30年に退社し、カルテックを起業した。  理念に賛同した仲間が集い、現在の社員27人中、シャープOBは16人に上る。これまでに

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(2020/11/23)