安部トシ子さんの花嫁相談室 第73回「子どもがいる場合の結婚式」(25ansウエディング)

【リンク先抜粋】
視察でアメリカに行ったときのこと。ダラスの小さな教会で、熟年カップルのセカンド・ウエディングに参列しました。男性には男の子がふたり、女性には女の子が3人、お子さんを連れての結婚式です。男性側の長男は多分反抗期で、ふてくされた表情でした。式が終わる頃、牧師先生が聖壇に子どもたちを招き、みんなを抱きかかえて何かを囁いていました。子どもたちはうなずきながら返事をしています。新しいお父さんから娘たちにプレゼントが渡され、小さな子は待ちきれず、すぐにその場で箱を開けてしまいました。教会が和やかな雰囲気に包まれたそのとき、意外なことがおこりました。男性側の長男が、新しいお母さんに近づいて握手を求めたのです。 彼の顔を見た瞬間、私は涙が止まらなくなりました。式の前とは別人のように素直な表情だったからです。教会の階段を上がるときには他人だったふた組の家族が、式が終わって階段を下りるときには、ひとつの家族になっていました。 結婚式には不思議な力があります。わずか30分でひとつの新しい家族が誕生する。そんなパワーをもつものは、結婚式以外にはあり得ません。お子さんがいるなら、ぜひその子も一緒に、みんなで家族式をしてほしいのです。今日から突然家族になると言われ、お母さんが自分を差し置いて神さまに結婚を誓ったら、子どもは疎外されているように感じるでしょう。昨日まではよそのおじさんだった人が、急に生活の中に入ってくるのです。将来反抗期が来て、その人が使ったタオルが嫌だと感じるかどうかは、スタートラインで決まるといっても過言ではありません。 結婚式は形式ではありません。その価値というのは一人ひとり、みんな違うもの。ここで良い思い出を作ることができたら、お子さんの心の中で、前のお父さんとの決別も、少し受け入れやすくなるのかなと思います。ただ、家族ごとに状況はそれぞれ違いますし、簡単に済ませようとすると歯車が噛み合わなくなることもあり得ます。式次第にしても、「自分たち家族の新しいスタート」にふさわしい結婚式を考えなければなりません。安易に判断せず、再婚のときこそプロを頼ってください。

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(2020/11/23)