レース増加と3連戦は、F1の成長に欠かせない”必要悪”なのか? チームに求められるスタッフの過労対策(motorsport.com 日本版)
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3週連続でレースを実施する”トリプルヘッダー”がF1で初めてカレンダーに組み込まれたのは2018年。しかし当時は、チームのクルーに負担をかけるという理由から、各チームから多くの批判を浴びた。
【動画】2020年F1第14戦トルコGP決勝ハイライト
2019年はトリプルヘッダーなしの全21戦で行なわれた。しかし2020年は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、カレンダーの抜本的な見直しをする必要が生じた。
結局、シーズンは例年より3ヵ月以上も遅い7月に、オーストリアで開幕。できるだけ多くのレースを開催しようと、4つのトリプルヘッダーを圧縮されたカレンダーに詰め込むことになった。
各チームは特殊な状況を考慮して、2020年のトリプルヘッダーを”必要悪”として受け入れているが、今後もトリプルヘッダーが継続してカレンダーに残ることに反対する声もある。
マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表は、7月の段階でトリプルヘッダーが「今後のシーズンで新たなスタンダードになることはありえない」と警告していたのだ。
しかし11月に発表されたF1の2021年暫定カレンダーには、わずか7週間で6レースを開催するという形で、トリプルヘッダーがふたつ組み込まれていた。スパ~ザントフールト~モンツァとヨーロッパでの3連戦を終えた後、1週挟んでソチ~シンガポール~鈴鹿と、ロジスティクス的にも厳しいフライアウェイでのトリプルヘッダーが組まれているのだ。
2020年はトリプルヘッダーが4つあったとはいえ、3レース全て開催地が異なったのはスパ~モンツァ~ムジェロのみで、その他は同一サーキットでの連戦も含まれていた。つまり、移動の過酷さで言えば、2021年の方が厳しいと言えるのではないだろうか。
この暫定カレンダーに、各チームの反応も様々だ。新型コロナウイルスによる財政的なダメージから回復するため、レース数を増やし収益を回復させる必要があることに理解を示すチームもあれば、スタッフの過重労働を警戒するチームもあった。
メルセデスのトト・ウルフ代表は「チームは増収増益の恩恵を受けると思う」と語った。
「その点では我々全員、ビジネスが成長するためにサポートする必要がある」
「一方で、トリプルヘッダーが複数あるのは、人々に負担をかけることになるだろう。アジアでのトリプ