貴景勝、1敗対決制し2度目優勝に近づく(産経新聞)
【リンク先抜粋】
大関貴景勝は20日、1敗で並ぶ志摩ノ海を押し出しで下した。
今場所の優勝の行方を左右する1敗対決は貴景勝の貫禄勝ちだった。番付通りに幕尻の志摩ノ海を下し、「集中していきました」と短く振り返った。13日目を終えて単独トップに立った。いよいよ賜杯が手の届くところまできた。
出場している幕内力士の最上位と最下位。志摩ノ海の快進撃で組まれた異例の取組だった。
貴景勝は立ち合いから手数多く突いて前に出た。相手の足が俵にかかってから盛り返されて中央へ。それでも慌てるそぶりはない。突いた直後に右に動き、相手の背中をはたいた。つんのめって土俵際で向き直ろうとする志摩ノ海に、とどめの一押しを浴びせた。
貴景勝には苦い経験がある。今年1月の初場所千秋楽で幕尻の徳勝龍と対戦。大関の意地を見せられず敗れ、この一番で徳勝龍の優勝が決まった。「自分が弱かったから負けただけ」。くしくも志摩ノ海と徳勝龍は同部屋。似たような状況で見事に雪辱を果たした。
これで今年の勝利数を50勝に乗せた。休場している2位の正代が再出場しても追いつかず、自身初の年間最多勝が決まった。後は賜杯を抱いて堂々と胸を張りたい。
対抗馬になりそうなのは2敗の照ノ富士。千秋楽での対戦が濃厚で、14日目の御嶽海戦に勝って迎えられるか。「明日の相撲に集中したい」。小結だった平成30年九州場所以来となる2度目の優勝へ、最終段階に入った。(浜田慎太郎)