宮城 高齢者施設で新型コロナ感染拡大 ひっ迫する宮城の医療体制(KHB東日本放送)
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宮城県では、32人が確認された11月17日、県内の感染者の累計が1000人を超えました。
500人を超えたのが10月14日ですのでわずか1カ月あまりで倍増したことになります。
今週も減少傾向は見られず、11月は20日までに349人の感染を確認しました。
この急激に増加した要因の一つとして高齢者施設でクラスターが多発したことがあげられます。
5日には大崎市の高齢者施設で、17日には仙台のデイサービスで19日は角田市の高齢者施設でクラスターが発生しました。
高齢者は原則入院という国の基準があり。20日午後4時時点で入院患者は72人。このうち60代以上が75%、70代以上で見ても60%と、高齢者の割合が非常に高くなっています。
療養中が193人、そのうち入院中が72人、病床は96ありますので病床占有率は75%となっています。11月に入ってからは75%前後で推移していて高止まりが続いています。
一方で、県は感染のピーク時に確保できる病床を最大345と見込んでいます。
この数字を見るとやや余裕があるように見えますが、こうした病床はすぐに使えるとは限りません。
厚生労働省のクラスター対策班で東北大学の小坂健教授は「病床を増やすと医療従事者の増員や院内感染の懸念など病院にとって代償はかなり大きい。そして通常の医療が後回しにされ救える命も救えなくなるということも考えられる。いまは病床を増やすことより感染者を増やさない対策が大切」と話しています。
こうした状況を受け県医師会は19日「医療危機的状況宣言」を発表し医療がパンクしてしまわないように県民1人ひとりに感染防止対策の徹底を求めました。