コロナとインフル同時流行「考えにくい」 福岡県医師会(産経新聞)
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福岡県医師会は18日、新型コロナウイルスとの同時流行が懸念される季節性インフルエンザについて、8月上旬以降、県内での感染報告がゼロ件だとして「冬に大きな流行が起こることは考えにくい」との見解を示した。新型コロナに関しては、全国で感染の「第3波」が広がる一方、県内では新規感染者数が比較的少ない傾向にあるが、感染拡大の防止には「今後2、3週間が重要」として、警戒を強めている。(小沢慶太)
県医師会によると、県内198ある定点観測地区からの報告では、今月2~8日の1週間でインフルエンザの感染はゼロ件だった。ゼロ件は、8月10~16日の1週間から続いているという。
同会の稲光毅常任理事は記者会見で、「これだけゼロが続くというのは例年と違って特殊な状況だ。この夏、南半球の国でもほとんど流行は起こらなかった。日本でもこれまで流行はなく、今後も起こりそうにない」と分析した。
要因については「特に海外だと思うが、インフルエンザに感染するような場所に行く人がいないからではないか」と述べ、新型コロナの感染拡大を受け、人の移動が抑制されていることが影響しているとの見解を示した。
県は、新型コロナとインフルエンザの同時流行に備え、どちらの感染か分からない発熱患者が受診できる「診療・検査医療機関」を指定した。コロナの検査は帰国者・接触者外来や保健所などを中心に行われてきたが、この指定によって実施場所が大幅に増加した。県医師会によると、指定医療機関は現在約1700に上る。
同会の瀬戸裕司専務理事は「指定を希望する医療機関は逐次増えている。この体制で冬に備えていく」と話す。
県内の18日の新規感染者は22人。17日までの直近3日間の1日当たりの平均が10・3人だったのに対し増加した。東京、大阪、北海道など感染が急拡大している地域と比べ、落ち着いてはいるが、予断を許さない状況だ。
稲光氏は「たまたま今(県内の新規感染者が)少ない時期にあるだけだと理解している」と説明する。瀬戸氏も「現在の状況が今後2、3週間維持できれば、爆発的な感染拡大には至らないのではないか」と、感染対策の徹底を呼び掛けている。