新しい映画観賞様式…脚光浴びる「ドライブインシアター」(産経新聞)

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 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、屋外で車に乗ったまま巨大なスクリーンで映画を見る「ドライブインシアター」が脚光を浴びている。映画館のような「密」の環境にならずに、迫力ある大画面の映像を楽しむことができるからだ。関係者は「新しい映画観賞様式」としての定着に期待を込める。  ドライブインシアターは車社会の米国で始まったとされる。日本でもバブル期に人気を集めたが、シネマコンプレックスの普及や若者の車離れを背景に、ほとんどが閉鎖された。  「コロナ禍でドライブインシアターの価値が見直されつつある」  こう話すのは、埼玉県川越市を拠点に上映会を開いている「ドライブインシアターをつくる会」設立者の柿沼節也さん(27)だ。  会を設立したきっかけは、2年前の春、米国を旅行中に友人の誘いでオクラホマ州のドライブインシアターに立ち寄ったことだった。  広大な土地にそびえ立つスクリーンで映画を見る非日常感、友人としゃべりながら観賞できる自由さ…。「『こんな映画との付き合い方があるのか』と驚き、一瞬で魅力に取りつかれた」と振り返る。  帰国後、アルバイトで資金を捻出して映写機やスクリーンを購入し、昨年10月から川越市で定期的に上映会を開催するようになった。  回を重ねるたびに参加者は増えていったが、同時に、費用面の課題にも直面した。柿沼さんによると、映像を投影するスクリーンを立てるための足場を組む費用に数十万円がかかる上、作品を上映するための許諾料として1作品当たり10万円前後が必要になる。  収支の黒字化に腐心する中、奇貨となったのがコロナ禍だ。  「3密」を回避できる観賞方法として話題になり、各地の企業や青年会議所から上映依頼が相次いだ。これまでに栃木県や宮崎県などの約30カ所で上映会を行い、収支も安定してきたという。上映の要望に応じた企業から「アンコール」の声が寄せられることもあるそうだ。  柿沼さんは「コロナ流行期の一過性の現象で終わらせたくない。ドライブインシアターを文化として日本に根付かせたい」と話している。(竹之内秀介)

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(2020/11/19)