世界が注目“ワクチン専用”冷凍庫 沼津市の中小企業が開発(静岡県)(静岡放送(SBS))
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こちらは日本政府が6000万人分の確保を合意したアメリカ・ファイザー社の新型コロナワクチンです。高い有効性が示され大きな期待がかかりますが、輸送に課題を残しています。いま、その課題を解決する特殊な技術を持った沼津市の企業が世界から注目を集めています。
<エイディーディー 下田裕人取締役>「こちらが-120℃の超低温のフリーザーです」
沼津市の機械製造会社「エイディーディー」が開発した-120℃の冷凍庫です。一般的な家庭用の冷凍庫は-20℃程度。その6倍もの冷却能力をもつ冷凍庫を開発したのにはワケがあります。
<エイディーディー 下田裕人取締役>「ぜひ-120℃の技術を活用して国民の皆様に安全なワクチンをお届けできる、そこにご協力できれば」
いま、世界中で進んでいる新型コロナのワクチン開発。中でもアメリカの製薬大手「ファイザー」が開発するワクチンは臨床試験で有効性が95%という高い結果が出ていて、日本政府も6000万人分の供給を受けることで基本合意しました。ただ、このワクチンは-70℃以下での管理が必要で、その運搬方法が課題となっています。
<田村憲久厚労相>「-70℃程度で保管できるための冷凍庫を、一応3000個確保するめどはたっている」
ワクチンを超低温で保管し、全国に運搬する。この難題を解決するためにこの冷凍庫は開発されたのです。これ1台で1万回分のワクチンが保管できるといいます。
<エイディーディー 下田裕人取締役>「-80℃のフリーザーは世の中に出ているが、電源が工業用のものが必要。これはサンプル品になるんですが、普通の100ボルトのコンセントで-120℃の空間を作り出すことができます」
超低温冷凍庫の稼働には通常なら200ボルトほどの電源が必要ですが、この冷凍庫は家庭用の100ボルトで動くため病院や診療所でもすぐに使えます。これは、世界初の技術だといいます。
<エイディーディー 下田裕人取締役>「-100℃以下の環境は地球上にはない温度。実際に見てもらうといいと思います」
-120℃とはどんな世界なのでしょうか。
<エイディーディー 下田裕人取締役>「濡らしたタオルをここに置いて普通の冷凍庫に入れても何時間かすれば凍ると思います」
タオルを入れて5分後。凍傷の危険があるため手袋をはめて確認すると…。
<エイディーディー 下田裕