獣害を威嚇「モンスターウルフ」の眼光と大音響 山形で実証実験(産経新聞)

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 リンゴやラ・フランスの収穫期を迎えるなか、山形県長井市で野生動物忌避装置「モンスターウルフ」の実証実験が始まった。同県はクマやイノシシが園地に日夜出没しては荒らす獣害被害が絶えず、平成30年の被害は1億円を超えており、地元では少しでも減ればと期待している。 【写真】赤く光る眼と大音量で威嚇するモンスターウルフ  モンスターウルフは、北海道奈井江町の太田精器(太田裕治社長)が開発した装置。約30メートル先で動くものを感知すると、眼光から赤色発光ダイオード(LED)を発し、首を左右に振りながら「ギャオンゴーン、ギャオンゴーン」とほえて脅す。最大90デシベルで周囲約1キロ範囲に響く大音量だ。  遠吠えはオオカミだけでなく、犬のほえ立てる声や鉄砲音、さらには人間の声で「おまえたちは許さない」と激しく威嚇する。開発に参加した東京農大の実験で、イノシシやシカが大音響と赤く光る眼光に驚いて逃げる効果があることがわかっている。  すでに全国各地で約70台が稼働している。県内では初めて、先月2日に山形県長井市伊佐沢のリンゴ畑に導入。同地が県の鳥獣モデル対策事業に指定され実証実験のために設置された。  園地を所有する果樹農家、川井一弘さん(65)は、平成28年ごろから果樹や園地を荒らすイノシシやクマに悩まされてきた。「クマは、リンゴの木の枝を折って実を食べ、イノシシは園地を掘って荒らす」と嘆く。これまで8000ボルトの電流を流す電気柵で対策してきたが、下草が20センチほど伸びると漏電し、効き目がなくなったという。  川井さんは「設置した当初、たしかにイノシシは近くまで寄らなくなり、効き目はあると思う。だが園地は広く、モンスターウルフの前方だけでなく360度をカバーするセンサーを付け、さらに台数も増やせるものなら増やしたい」と期待している。(柏崎幸三)

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(2020/11/18)