中野真矢がインプレ!『YAMAHA YZF-R25/R3』小排気量にも継承されるヤマハのハンドリング(FUNQ)
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伊丹 前回のYZF-R1のハンドリングに引き続き、今回検証するのはYZFシリーズのエントリーモデル、R25とR3です。19年にモデルチェンジを受け、フロントフォークが正立から倒立になり、ライディングポジションが見直された点が大きな変更箇所になります。
中野 こうして同じ条件で乗ると明白ですが、R25はエンジンに対して車体が勝っていて、安心感が高いですね。少々無理をしてもフレームやサスペンションがカバーしてくれるため、なんでもできる。対するR3は低中回転域の力強さが印象的です。パワーと車重、それを受けとめるグリップの関係性が絶妙で、誰が乗ってもバランスのよさを楽しめるのではないでしょうか。
伊丹 車重は同じで、最高出力はそれぞれ35ps/12000rpm(R25)と42ps/10750rpm(R3)になっています。R25の方がこまめなシフトチェンジで高回転をキープするようなイメージですが、R3の方が車速がのるため、R25がまだ引っ張っている領域でもシフトアップすることになります。
中野 そうなんですよね。R25はギアがひとつくらい違っていても意外と影響が少なく、そもそも回転の上昇も緩やかなため、気を遣わずに走れるのがポイントです。その点、R3はバランスがいいからこそ、ついついコースを攻略していきたくなります。実際どんどん攻めちゃったのですが、ヘアピンを立ち上がった時にリアタイヤがホッピング寸前までいって、バイクがちゃんと「ここが限界」と教えてくれます。言い方を変えると、そこまでカッチリ開けて走れることを意味し、ライディングを学ぶ格好の素材だと思います。