中国・武漢の市民記者、禁錮刑の恐れ 感染流行報じて起訴(BBC News)
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中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスの大流行について伝えた市民ジャーナリストが、最長5年の禁錮刑に処される可能性に直面している。彼女の起訴状が16日、表面化した。
元弁護士の張展さん(37)は、5月に逮捕されて以来、拘束が続いている。
容疑は「口論をけしかけトラブルを誘発した」というもの。中国でよく活動家に適用される内容だ。
新型ウイルスの感染が広がった当時の武漢市の状況を報じ、トラブルに直面した市民ジャーナリストは、張さんだけではない。
2月以降、少なくとも3人の行方がわからなくなった。そのうち、李沢華さんは4月に姿を現し、「隔離」されていたと述べた
陳秋実さんはその後、政府の監視下に置かれていることが判明。方斌さんは今も行方不明のままだ。
中国当局は、声を上げる活動家を弾圧することで知られている。
■ハンスト
今回明らかになった起訴状によると、張さんは2月に武漢市に入り、多くの記事を出した。NGO中国人権擁護者(CHRD)ネットワークによると、張さんは他の独立系ジャーナリストらの拘束や、当局の責任を追及した新型ウイルス犠牲者の家族に対する嫌がらせなどを報じていた。
CHRDによると、張さんは5月14日に武漢市で行方不明になった。翌日になって、640キロメートル以上離れた上海で警察に拘束されていたと明らかにされた。
6月19日になって、上海で正式に逮捕された。ほぼ3カ月後の9月9日、弁護士が面会を許可された。
CHRDは、張さんが逮捕に抗議してハンガーストライキに入っていたとしている。9月18日には張さんの弁護士に電話があり、彼女が起訴されたと伝えられたという。正式には今月13日に起訴された。
■「悪意をもって広めた」
16日に表面化した起訴状は、張さんについて、「微信(ウィーチャット)、ツイッター、ユーチューブを通して、偽の情報をメールやビデオ、他のメディアで」送ったとしている。また、外国メディアのインタビューを受け、武漢市の新型ウイルスに関する情報を「悪意をもって広めた」と非難している。
当局は禁錮4~5年の刑を求めている。
張さんはこれ以前にも、当局とトラブルになったことがあった。CHRDによると、2019年9月に上海で警察に呼び出され、香港の活動家らへの支援を表明したとして拘束された。
拘束中、精神鑑定を受けさせられ