コール&レスポンスで観客の“心の中で叫んだ声”本当に聞こえた気がした(夕刊フジ)

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 【織田哲郎 あれからこれから】  11月6日、東京の「EX THEATER ROPPONGI」でのライブをもって、東名阪のツアーが終わりました。やってみないと分からないことばかりで苦労も多かったのですが、やはりやってよかったと思いました。  客席は1席ずつ空けて収容人数は半分に。お客さんのみならず、スタッフ、ミュージシャンも検温してからの会場入り。実はこれがなかなかドキドキします。私はこれまでの人生で、少し風邪っぽいけど気合でやっちゃうぜ! なんてライブを何回かしたことがあります。でも今回は、そんなことは許されません。当日に熱があれば、即座にその日のライブは中止になります。  チケットの売れ行きはハンパなく悪かったです。昨年は全会場でソールドアウトでしたが、今年は客数が半分でもチケットは余りました。それは仕方ないと思います。家族や会社から止められたという話も散々聞きました。  私の場合、ファンの年齢もそれなりに高い方が多く、家族や会社といった社会的な立場を無視する行動はできないと思うのです。  とはいえ、もう世の中は少しずつ元に戻る方向へ動いています。特に日本においてのコロナ禍による被害はそれほど大きくありません。警戒しながらも、経済が元に戻るべく1歩ずつ進んでいくしかないと思うのです。  このコロナ禍が今後、ワクチンか何かによって一気に終わる、という事態は想像できません。なぜならインフルエンザだって、ワクチンがあっても毎年数万人の患者が出ているからです。そしてインフルエンザでも、残念ながら亡くなる方、重篤な後遺症に悩まされる方もおられます。  ずっと新型コロナだけを怖がって、完全にその危険が去るまで普通の生活ができない、というわけにはいかないと思うのです。  もう人々は酒場で酒を飲んで歓談し始めています。パチンコも映画館も営業しています。それは音楽のライブよりアルコールを切実に必要としている人、パチンコを必要としている人のほうが多いのかもしれません。  でも、音楽を生で聴くことを必要とする人も確実にいるのです。その人たちのため、ライブを元通り楽しめる方向へ少しずつ模索しながら戻していく作業は、今とても必要だと思うのです。  今回、いわゆるコール&レスポンスの場面で、私は観客に向かって「声は出さないでいいです。でも心の中で叫んでください」と言い

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(2020/11/18)