電線大手メーカー、自動車関連製品の生産回復。下期はさらなる改善期待(鉄鋼新聞)

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 大手電線メーカーでは自動車関連製品の製造・販売が回復している。新型コロナウイルスの世界的感染拡大で車の生産が減り、ワイヤハーネスなどで甚大な影響が出ていた。だが市場は想定を上回るペースで上向いており、足元は回復感が鮮明。年度下期はさらなる改善を見通す企業が多い。住友電工はハーネスの上期生産量がコロナ影響が本格化する2019年度下期比で2割弱の減少となったが、下期は同比1割近くの増加を見込む。古河電工もワイヤハーネス事業が回復基調。フジクラや昭和電線ホールディングスでも上期苦戦した車関連製品で下期に期待感を示す。  ハーネス世界大手の住友電工は「8~9月にかけて車関連の事業が急速に回復している」(井上治社長)という。同社では新型コロナウイルス感染拡大の影響から4~6月にハーネスの生産が19年下期比で半減。だがその後は段階的に回復しており、7~9月には同比5%増まで戻した。  需要改善に加え受注車種の生産拡大を受け、下期は同比9%での増加を見込む。同社では世界的な自動車生産が想定を上回って推移したことなどから通期決算を大幅に上方修正した。  古河電工ではワイヤハーネスの販売が6~7月には前年比で3割程度の減となったが、足元は同十数パーセント減まで改善。小林敬一社長は自動車業界の動向について「当初予測と比べて中国などでの回復が早かった」と話す。目先は年度末にかけて前年割れの幅は1割以下に縮小する見通し。次年度以降は引き続き順調に回復すると期待している。  フジクラではハーネスを主力とする自動車関連事業で、新型コロナによる世界各国でのロックダウンが顧客の生産停止につながり上期の収益を直撃した。だが下期はコロナ影響が解消すると分析する。  昭和電線HDは上期、電装コンポーネンツ事業で自動車関連分野が大幅に落ち込んだが、下期は自動車市場が立ち上がり電動車関連需要が増えると期待。市場環境の改善に伴い「現状銅荒引線の生産がほぼフル操業。ニーズの立ち上がりが急だが、対応できるような体制をとり続ける」(長谷川隆代社長)という。さらに同社では車載巻線のほか、シートヒータに使う銅銀合金線でも生産ラインの稼働率が高まっている。  大手だけでなく中堅メーカーにも自動車関連ビジネスでの回復感が広がっている。アルミや銅の伸線・撚線を手掛けるアライ(本社・埼玉県新座市)は「5月ごろに自動車関連の

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(2020/11/18)