「話題の『危険な地名』『瑞祥地名』の背後に隠された本当の地形リスク」荻窪圭のマップアプリ放浪(FUNQ)

【リンク先抜粋】
今回見たいのは『福山市』なので収録地域から『岡山・福山』を選ぶ。福山市は広島県だが、広島県は東西に非常に長く、広島市は広島県の西部、福山市は東部で岡山県に近い場所だから、岡山と一緒に収録されてるのである。 この手の話題って東京や大阪といった大都市圏がピックアップされがちだけど、広い範囲を網羅した古地図サイトもあるのだね。 その福山市山手町だが、今昔マップで見ると、土地勘がなくても一目瞭然の地形。 今の山手町、綺麗な住宅地だが、明治時代の地図を見ると見事に全部田んぼ。 東側を流れる大きな芦田川流域の低地で、そこに支流の小田川や福川が流れ込んでいる場所。川の合流地点の低地でかつては田んぼという典型的な地形だ。芦田川の水位が上がりすぎると支流から芦田川に水を流すことができなくなり、溢れやすい(実際には排水ポンプなどが設置されて対策されているが、それを超える水が流れてきたのだろう)。 この辺りちょっとした縁で訪れたことがあるのだが、田んぼと住宅地のハイブリッドで用水路も非常に多く「え、この地形で山手町?」と思った記憶がある。 なぜここが山手町か。 明治の地図をよく見ると、北西の山の麓に集落があり、そこが『山手』なのだ。その裏の山には中世の山城跡があり、農地だった低地、集落があった山麓、城があった山全体がひとつの『山手村』で、そこが昭和17年に福山市に合併されて福山市山手町となり、農地が住宅地となって『山手町×丁目』になった、多分そんな単純な話なのだろう。 元々集落は『山手』にあったのだが、昭和の人口が爆発的に増えた時代に、水田が住宅地になったのだ。1965~70年頃の地図と1978~88年の地図を見比べると、一気に宅地化されたことがわかる。実は福山駅にほど近く、住宅地として便利で、なおかつ平らな土地だったというのもあろう。

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(2020/11/18)