コロナ禍での有観客開催、東京国際映画祭で見えてきた未来への展望(映画.com)

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 第33回東京国際映画祭は、新設された部門「TOKYOプレミア2020」の観客賞に大九明子監督の「私をくいとめて」が選ばれ閉幕した。新型コロナウイルスの感染拡大で、世界各国の映画祭が延期、中止を余儀なくされる中で、観客を動員しての開催。安藤裕康チェアマンは、いかなるかじ取りをしたのか。  10月31日~11月9日の10日間で上映された映画は138本。前年(9日間)の183本から大幅に減ったが、観客動員は速報値で4万533人(前年6万4492人)とコロナ禍を鑑みれば踏みとどまったといえる。  安藤氏の就任は昨年7月。だが、その年の映画祭は既に大枠が決まっていたため、今回が実質的に初の采配となる。だが、今年2月頃からコロナウイルスの懸念が高まり、カンヌなど世界の主要な映画祭が軒並み延期、中止を発表。その中で、有観客での実施という決断をした。 「8月にやろうと決めましたが、その間も状況がどう推移するか分からなかったので最後の最後まで悩みました。開催中も日本全体で(感染者が)微増傾向にありましたから、毎日が常に心配で…。最後までできて良かったというのが実感です」  こう正直な気持ちを吐露する。安どの表情からは、それまでの道のりが決して平たんではなかったことがうかがえる。開催に当たっては、海外から審査員を招へいできないため従来のコンペ3部門を統合し、観客賞のみを選ぶショーケース的な「TOKYOプレミア2020」とした。  「僕らがいくら鐘や太鼓を叩いてやりますといっても、お客さまが来てくださらないとできない。映画祭を祝福していただくのはお客さまですから、多くのお客さまに来ていただいたことに感謝しています。映画の未来に向け火を灯し続けるということが一番の大きな眼目でしたから、それが達成できたとことは非常に良かったと感じています」  海外の監督や俳優に関してはオンラインを活用。TIFFトークサロンや、是枝裕和監督の提唱で国際交流基金アジアセンターと共催の「アジア交流ラウンジ」などを連日発信した。  「海外でもリアル開催をあきらめて完全にオンラインだけでやったところもありますから、僕らはそれをハイブリッドにして活用しました。どのトークも内容が濃かったし、そこで友情が生まれたりもしました。オープニングセレモニーもYouTubeなどで配信し、かなりのお客さまに見てもらえま

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(2020/11/18)