エジプトの遺跡の「ヴァーチャルツアー」が、観光にもたらす新たなアプローチ(WIRED.jp)

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そのすべてを可能にしているのが、空間の360度画像をおよそ1m間隔で連続的に撮影してつなぎ合わせる3Dスキャニング技術だ。つなぎ合わせる前の各画像の撮影位置が、仮想的にユーザーが“立つ”ことのできる場所として機能する。 「3Dマッピング」や「3Dモデリング」としても知られるこの技術は、不動産業界をはじめとする特定の業界ですでに人気が高まっていたが、新型コロナウイルスによる危機を受けてその真価を発揮するようになった。そしてエジプトのヴァーチャルツアーでは、この技術がいかに文化遺産の保存と観光に革命をもたらしうるかを垣間見ることができる。 「3Dスキャンは、人々がエジプトの豊かな遺産を体験し、鑑賞し続けられるようにする上で非常に重要な技術となっています。いま、この技術に秘められた可能性と将来性に注目が高まっているのです」と、米国エジプト調査センター(American Research Center of Egypt:ARCE)のアンドレアス・コストポウロスは語る。ARCEはエジプト観光考古省の取り組み「#ExperienceEgyptFromHome」に貢献した組織のひとつだ。 エジプト観光考古省は今回の取り組みの一環として、いくつかのヴァーチャルツアーの制作を新たに発注した。しかし、ARCEは過去26年にわたりエジプト全土で70以上にのぼる遺跡保存プロジェクトを実施し、そのすべてを記録してきた。このため同省から話があったとき、すでに提供可能なスキャン画像を所蔵していたという。ルクソール西岸の「メンナの墓」や、ファーティマ朝時代から残るカイロの城門「ズウェーラ門」などがそうだ。 「これらの遺跡の多くは地域社会の生活の一部となっていて、絶えず変化しています。それゆえに、記録のデジタル化が極めて重要なのです」と、ARCEでプロジェクトアーカイヴズスペシャリストを務めるコストポウロスは語る。 とはいえARCEでは、そのスキャン画像がこれほど人気を博すことになるとは想定していなかった。観光の制限を受けての利用は「思いがけない大きな利点」だったと、コストポウロスは言う。

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(2020/11/17)