「有効性90%超」を謳う新型コロナウイルスのワクチンが、医学における“歴史的な成果”になりうる理由(WIRED.jp)
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製薬大手のファイザーが11月9日(米国時間)、同社が開発を進めてきた新型コロナウイルスのワクチンに90パーセント以上の有効性が確認されたと発表した直後、株価は急上昇した。ホワイトハウスの高官が自分たちの功績だと早とちりする一方で、安堵のため息がネット上を駆け巡ったのである。
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「世界中のみなさん、ワクチンが完成しました! 1月10日以来、最高の知らせです」と、マウントサイナイ医科大学でウイルスやワクチンを研究するフロリアン・クラマー(図らずもファイザーの新型コロナウイルスワクチンの治験に参加している)はツイートしている。
だが、「ワクチンは有効」というプレスリリースが製薬会社から出されたからといって、効力のあるワクチンが実際に確保されたわけではない。ファイザーのほか、同社とワクチン開発で提携しているドイツのビオンテック(BioNTech)は、第3相試験のデータをまったく公表していない。今回公表された内容は、治験の初めての中間解析に基づいている。
この中間解析は、43,538人の被験者のうち94人が新型コロナウイルスに感染したことを受け、外部の専門家たちが実施したものだ。その結果、病状が現れた患者のほとんどはワクチンではなく偽薬(プラセボ)を投与されていたことが示された。しかし、それ以上のことは不明である(この点が重要である理由は、のちほど説明する)。