やきものの彫刻って?「陶彫」の先駆者・辻晉堂の個展、京都で開催(Lmaga.jp)

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陶彫(やきものの彫刻)による抽象作品で国際的に活躍した辻晉堂(つじしんどう・1910~1981)。彼の業績を紹介する展覧会が、「美術館「えき」KYOTO」(京都市下京区)で、11月23日までおこなわれている。 【写真】辻晉堂の作品《東山にて》1962年  辻は鳥取県の出身。1933年に力強い木彫作品を日本美術院で発表し、一躍脚光を浴びた。戦後に「京都市立美術専門学校」(現・京都市立芸術大学)の教授に就任すると、セメントや鉄など多様な素材を駆使する彫刻教育の先鞭をつける一方、自らはやきものの彫刻作品の制作を始めた。 これは辻が京都にやって来た1950年頃の環境に由来する。当時、東山周辺には多くの登り窯が存在し、京焼の制作が盛んにおこなわれていたのだ。彼の大型陶彫作品は高い評価を受け、1958年の『第29回ヴェネツィア・ビエンナーレ』に出品。海外でも高い評価を獲得した。 本展では辻が陶彫を制作した京都時代に焦点を当て、ヴェネツィア・ビエンナーレ出品作をはじめとする陶彫など45点を紹介する。代表作の大型作品以外に、身近な物をモチーフにした初期の小品、1960年代の扁平な作品、1970年代に窯を登り窯から電気釜に変更してからの作品など、表現の変遷が展観できるのも興味深い。彫刻家、教育者として後進に多大な影響を与えた彼の仕事を、この機会に深く見つめ直したい。料金は一般900円。 文/小吹隆文(美術ライター)

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(2020/11/17)