延期された奈良・大和郡山の工芸展、今年は秋に実現(Lmaga.jp)
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脈々と受け継がれる日本の工芸の今を発信する「奈良・大和郡山 現代工芸フェア 『ちんゆい そだてぐさ』」が、11月22日・23日に開催。毎年5月におこなわれていたが、コロナのため延期開催となっていた。
【写真】さまざまな工芸品が登場
約10年前はクラフトイベントの開催が全国的にも少なく、奈良では皆無。自身もガラス職人である実行委員会代表の堀部伸也さんは、製作を続けるなかで、「こんな発表の場があったらいい」「ものづくりを頑張っている若い人たちが食べていけるようにしてあげたい」という思いから同イベントを立ち上げて、今回で8回目を迎える。
「工芸に対して真摯に取り組んでいるのはもちろん、『ちんゆい そだてぐさ』に参加したいという熱い思いを持っている方を選出しています」といい、応募作品の中から大学の工芸科や工芸協会などで構成される審査会を通過したハイレベルなものが全国各地から集う。
工芸・クラフト部門のほか、革ボタン製作など珍しい体験が行われるワークショップ部門(体験は当日現地での受付)、奈良を中心とした選りすぐりのお店が登場する食部門など、約150ブースが出店され、小さな子どもからお年寄りまで楽しめる空間に。全国からギャラリストやバイヤーも訪れるそう。
「作家にとっては作品の発表の場であり、さらに今後につながる場になることが目的のひとつです。来られる方には、作品の触り心地や重さ、機能性など、作り手と直接話をしながら実際に良いものに触れて欲しい。熱い思いを持つ若者を応援しにぜひ遊びに来てください」と堀部さんは話す。
イベント名の由来は、大和郡山市の名物・金魚に由来するもの。中国語で金魚は「チンユイ」と発音し、「金余(=お金が余る)」も同じ発音なことから金魚は中国で縁起のいい魚とされ、日本初の金魚の飼育書が「金魚養玩草(きんぎょそだてぐさ)」ということから、組み合わせて命名。金魚の街にちなんで、大和郡山市から新たな作家をたくさん生み、育てるという思いが込められている。
今回のために奈良県天川村出身のアーティスト2人がタッグを組んで、普段は入れない郡山城址の櫓での企画展も実施。郡山城址周辺の追手門、城址会館、追手門櫓、追手門向櫓で開催され、入場無料。