子供のあがり症を克服するための4段階(教員養成セミナー)

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 人の前で何かするのが不得意な人、あがり症の人はたくさんいます。普段通りにしたいと思っていても、足が震える、顔が赤くなる、声が自然に出ない、汗をかく……身体に多様な症状が現れてしまいます。本人の意思に反して、身体が勝手に反応してしまっているので、まさに古典的条件づけの結果です。  これらの症状は知らず知らずのうちに、偶然、獲得されたものです。でも、何らかの学習の結果として身に付いたものなら、これを抑えるような新しい行動様式を再学習すれば克服できるに違いありません。その方法がウォルピによって開発された「系統的脱感作法」です。  もし、クラスにあがり症の子がいたら、どうしたら良いでしょう。立ち上がることで緊張が増すなら、立たずに意見や考えを発表することにしても良いのではないですか? その学びを進めるにあたって「立つこと」は必須ですか? 緊張を和らげるために、いろいろな方策を考えてあげてほしいのです。  それでは、あがり症克服に向け、系統的脱感作法を使ってみましょう。次のような4段階の不安階層表の実践が考えられます。 第1段階:班の中で座った状態で意見を述べる。 第2段階:クラス全体に対して座ったまま意見を述べる。 第3段階:班での討論の結果をクラス全体に対して発表する際、発表する代表者の横に並んで立つ。 第4段階:班の代表者として、前に出てクラス全体に向けて発表する。  第1段階を繰り返し、不安や緊張を抱かずにできたら第2段階へ。第2段階も繰り返し行って大丈夫になったら第3段階へ。こうして少しずつ慣らしていくことで、最終的にはクラス全員の前で発表ができるようになります。長い目で見て、日常生活の中で自然に練習ができる場面を考えてあげてください。  さらに、緊張を抱かないように練習するだけでなく、たとえ不正解でも許容するクラスの雰囲気をつくることも必要です。正解か不正解か、できたかできなかったか、という二分法的な考えではなく、違う考えが出てきたぞ、みんなでまた考えてみよう、という気持ちを持たせるのです。そして話すことの楽しさや人前で発表することの喜びを抱いてもらうことができれば、もう緊張することなく発表できるのではないでしょうか。  学年が上がるにつれて、外から見た自分の姿、自分がどのように見えているかに気を使うようになります。思春期の頃はそれが最も強く、

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(2020/11/17)