【基礎研究・中国共産党】 大衆化し特権失う共産党員、なおめざす学生も(ニュースソクラ)

【リンク先抜粋】
 中国の少子高齢化と共に、中国共産党の少子高齢化が進んでいる。このように指摘する声は少なくない。  中国政府の統計を見てみると、2019年の61歳以上の党員は9000万人中2657万人で全体の30%に及ぶ。2013年の統計を見てみると、60歳以上は8668万人中2304万人で全体の26.5%であり、わずかだが高齢化が進んでいる。  2013年の統計によれば、当時8668万人のうち、文化大革命期から2002年の第16次中共全国代表者大会前までに入党した者は4957万人を占めている。  現在は、自然な高齢化が進んでいるだけと見ることができる。だが、党としては若者不足が深刻なようだ。2012年の統計では学生は260万人、2019年での学生党員は196万人に減少している。表1に、職業別の党員数の推移を示したが、退職者党員数の増加と反対に、学生党員は減っている。(工人とは、肉体労働者を指す)  なぜ学生党員は増えないのか。ある中国有名大学大学院に通う女子学生は言う。「共産党は権威的で好きではない。共産党員になってもこれといってメリットがないと感じる。先生から『党員にならないか』と誘われたが断った」。  しかし中国共産党は、これまで若者党員への取り込みを軽視していたわけではない。中国の小学校では、紅領巾(ホンリンジン)という取り組みが続いている。  この紅領巾とは、もともと旧ソ連から始まった、共産主義を学ぶためのコミュニティに属する者が着用していた赤いスカーフのことをいう。  中国では、1950年から将来の党員育成のための取り組みが始まった。紅領巾を着用できることは、中国少年先鋒隊(少先隊)に選ばれたことを意味し、かつてはクラスで数人しか選ばれなかった。  紅領巾着用者は、共産主義を学んでおり、将来の党員へのステップとして重視されていたが、今では小学校を卒業するまでに全ての者が選ばれるようだ。  1990年代に小学校を卒業したある中国人は、「紅領巾を先生からもらえなければ落ちこぼれ。その場合は先生から徹底的に指導を受ける。卒業までに紅領巾をもらえないなら、卒業できないくらいの空気があった。まあ、結局はもらえるんだけど」と語る。  紅領巾の着用は今では「特権的」ではなくなった。中国共産党党員という身分も、若者にとって特別なものだとは思われなくなったのか。  

続きはこちら

(2020/11/17)