志ん生をも凌ぐ「一発ギャグ」で、馬生落語はいっそう輝く(サライ.jp)

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昭和31年から約30年間、渋谷の東横劇場で開催されていた「東横落語会」。名人によるレギュラー制を採用し、ホール落語の名門とされたこの会に、十代目金原亭馬生は昭和43年、40歳のころからレギュラー出演し、圓生、小さんとともに会を支えました。馬生の東横音源は、確認できただけでも105席が残っています。コロナ禍で外出自粛が続くなか、これらの音源をじっくりと、繰り返し聴きました。 『お初徳兵衛』『お富与三郎』『柳田格之進』……。馬生の人情噺の美しさは、往年のファンにとって今も語りぐさです。昭和40年生まれで田舎育ちの私は、生前の高座にもちろん間に合ってなどいませんが、東横落語会に残された馬生の人情噺を聴くたびに、ああ、この場にいられたらどんなに幸せだったろう、と思わずにいられません。 ことにラストシーンの印象的なことと言ったら――。『お初徳兵衛』で大川に浮かぶ屋根船を描いて「いつまでも、いつまでも」というせりふ。『お富与三郎~島抜け』で、昇る朝日に向かって駆け出す与三郎。白と黒の碁石が畳に飛び散る『柳田格之進』。映画なら繰り返し観たくなる名場面ばかりです。

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(2020/11/16)