恒松祐里の原動力「新たな自分を発見したい」:インタビュー(MusicVoice)
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――さまざまな人生背景を持っているセックスワーカーの女性たちの強い生き様を描いた群像劇ですが、完成した映画の感想はいかがでしたか?
ラストに向けて鳥肌が立つ瞬間が何度もあって、途中までは女の子たちの痛みが見えてこないのですが、それが続いた後に最後の最後で見えてくるものがあるので、自分でも衝撃を受けました。最初は彼女たちの日常の光景だと思うのですが、後半は日常では誰も出していなかった心の内側が出てくるので、そういう部分を観ると女性ならば共感できる部分はたくさんあると思いますし、男性だったら女性ってこういうことを考えているのかと想像を手助けする作品になるのかなって思います。男女それぞれで捉え方が違う、心の痛みを汲み取れる作品なのかなって思います。
――このタイトルは、もちろん監督の込めた意味があるかと思いますが、観る側が意味づけもできますよね。ご自身ではどういう意味だと思いましたか?
それはわたしも考えました。誰目線の『タイトル、拒絶』なのか。わたしの理解だと、マヒルちゃんはウサギと言われている。カノウ(伊藤沙莉)はタヌキと言われている。タヌキとウサギがタイトルだとするならば、それを拒絶して、その枠に囚われるな、入るなって言っているような気もしますね。そのウサギという枠に位置付けられたマヒルちゃんも、最後はどうなるかわからないのですが、自分の枠を少しは打ち破れたのではないかなって思います。だとすると、これは女性の物語だっていうこともありますが、女性を女性という枠で捉えるなっていうメッセージかもしれない。女性というものを拒絶、という意味かもしれない、とも思いました。正解は監督のみぞ知る、なのかもしれないです(笑)。
――そのマヒルを演じるうえで、一番多変だったシーンはどこでしょうか?
ずっと大変でした(笑)。だから、解放された日を覚えています。撮影中、本当に黒いもの溜め込んでいたんです。ただ、すごく印象的に覚えている撮影は、部屋がごちゃごちゃになったシーンで佐津川愛美さんが出てきて、みんな殴られて蹴られて部屋がボロボロになった時にマヒルがすっと現れるシーンですね。みんな怒りや悲しみという自分の感情を出しているのに対して、「わたしはこうやって笑っているのに、みんなどうして悲しめるの?」と怒る。今までの感情が爆発するシーンがあるのですが、そこまで自分の感情を溜