真風涼帆が先導!宙組が総力で観客を魅了!大劇場公演「アナスタシア」が好評上演中 (スポーツ報知)
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宝塚歌劇宙組公演「アナスタシア」が兵庫・宝塚大劇場で好評上演中だ(12月14日まで)。ロシアの“消えたプリンセス”をめぐるファンタジーな伝説をモチーフにした米ブロードウェーミュージカルの宝塚初演バージョン。層の厚い宙組が総力戦で挑む1年ぶりの大劇場公演をグラフで紹介する。(ペン&カメラ・筒井 政也)
元々は梅雨時期の6月に開幕予定だった「アナスタシア」。コロナ禍で5か月遅れたが、くしくも、師走の訪れが迫る季節がぴったり合った。劇場外と舞台空間がシンクロしているような感覚だ。第1幕は寒さ厳しく混乱するロシア。希望を胸に抱いて、第2幕では華やかで幻想的なパリへ。そこで展開されるストーリーが心を温め、暗い世の中をしばし忘れさせてくれる。
舞台設定は1918年のロシア革命の10年後。ボリシェビキ(ソ連共産党の前身)の手で滅ぼされたロマノフ朝のニコライ2世一家の中で、末娘アナスタシアは唯一処刑を免れて今も生きているとの都市伝説が広がっている。仏パリに住む祖母のマリア皇太后(寿つかさ)は孫を見つけた者に報奨金を約束。悪事に手を染めて生き抜いてきた詐欺師ディミトリ(真風涼帆)は、パリに導かれるように出国許可証を求めて訪ねてきたアーニャ(星風まどか)を皇女アナスタシアに仕立てようとするが、やがて本物の皇女だと確信に至る。
欧米では誰もが知る、おとぎ話のような伝説。真風は「本当は違っていたと聞いています。そうだよなぁとも思うんですけれども、ロシアの方が大切にしている話。宝塚で上演されると現地の記事に載ったそうで、大きな題材に取り組ませていただいているんだな、と」意気に感じて舞台に立っている。多彩な歌も自分のものにして、堂々たるトップの安定感を示した。タイトルロールを演じた星風も、この役に出会うための6年間だったのではと思うほどの適役。声でも容姿でも魅了する。
男役2番手・芹香斗亜(せりか・とあ)は、街で偶然出会ったアーニャに一目ぼれするが、彼女が本物のアナスタシアなら暗殺せよと指令されたボリシェビキの役人グレブを演じた。これまで真風とのバディが多く続いただけに、本来の2番手の任務がまた新しく映る。終盤の緊迫感を生む重要な役を、豊富なキャリアで説得力を持たせている。
3番手・桜木みなとは、ディミトリの相棒で元貴族のヴラドを軽妙に。また、4番手の和希(かずき)そらは