女性らの被害抑止へSNS活用 生活安全部生活安全総務課広報啓発係長 永田裕子警部補(50)(産経新聞)

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【千葉県民の警察官 横顔】  「女性や子供が被害に遭わないために、何かできることはないだろうか」。性犯罪などの捜査をいくつも経験した後、千葉県警生活安全部子ども女性安全対策課で「声掛け」など事件の前兆となる事案を管理するシステムの構築に携わった。その中で、女性や子供を狙った卑劣な性犯罪の増加に直面し、新しい取り組みの必要性を痛感していたという。 【写真】被害に遭ったその時に…主な相談窓口  その思いが平成28年、同課の女性課員ら18人による「よくし隊レディあおぼーし」の結成につながった。企業や学校での防犯講話など、女性の視点を取り入れた抑止活動を始めた。  29年に松戸市で発生した女児殺人・死体遺棄事件の際は、被害女児が通っていた小学校で防犯教室や見守り活動を行うなど、子供たちや保護者の不安を解消することに努めた。  そして30年4月、それまでの功績が認められ、隊員3人による「広報啓発係」が設置され、係長に就任。3人は抑止活動のみを担当する専従員で、こうした部署が設けられるのは全国の警察組織で初めてのことだった。  幼いころから正義感が強い性格。高校生のとき、千葉県警に女性の白バイ隊員がいることを知り、憧れたという。当時は女性警官の採用は3年に1度だったため、短大を卒業後に県警で警察官を拝命した。  振り出しとなった署では刑事課に配属。その後の署でも、女性や子供が被害者となる犯罪の捜査に最前線で携わった。  男が女性の家に侵入した強制わいせつ事件を担当した際、被害者との会話で「抵抗して犯人の手をひっかいた」という話を聞いた。隣の家に聞き込みに行くと、応対する母親の後ろで男が不自然に手を隠していた。隠していた手を確認したところ、ひっかき傷があった。これがきっかけとなり犯人を検挙した。「被害者の話を聞くのは精神的に辛いこともあるが、どんなささいなことでも引き出すことが大事だと学んだ」と振り返る。  よくし隊レディあおぼーしは昨年、防犯講話やキャンペーンなど、400回以上の活動を行ったが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、防犯講話などが中止となった。それでも、インスタグラムなどのSNS(会員制交流サイト)を活用した発信などを積極的に行う。「被害に遭う子供や女性を少しでも減らすためにできる限りのことをやっていきたい」と言葉に力を込めた。(長橋和

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(2020/11/14)