ニュージーランド産の優美なボルドーブレンド(Forbes JAPAN)
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Forbes JAPAN本誌で連載中の『美酒のある風景』。今回は11月号(9月25日発売)より、「Minagiwa Reserve Selction 2016」をご紹介。洗練されたブレンドエッセンスを感じさせられる1本だ。
新型コロナウイルス禍により、いま海外へ旅することは大変に難しい。そんななか、世界を旅しているかのような奇跡的なマリアージュに出会うことができた。
それはニュージーランドで、日本人のオーナーの下、フランス人コンサルタントの智慧を得てつくられるワインと、同じく日本人オーナーの下、フレンチの技法を習熟したシェフにより、ニュージーランド産の食材を使用したモダンヴェトナム料理の一皿。いくつものピースが心地よくはまるパズルのように緻密なペアリングの、その詳細をみていこう。
まずはワイン。「シャトー・ワイマラマ」は日本人実業家の佐藤茂氏が、父の資産とボルドースタイルのワインに傾倒する情熱を継承。ニュージーランド北島のホークスベイで、4.5haのブドウ畑を剪定から収穫まですべて手作業で行う、高品質なワインづくりで知られるワインメーカーだ。
その中で、この「Minagiwa Reserve Selection 2016」はエントリーワイン的な存在。メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンなどが主体となるボルドースタイルはニュージーランドでは珍しいように思うが?
「ホークスベイは、ニュージーランドの中では比較的温暖な気候。降雨量はボルドーと同じで、風土的にも似通っていることが多いんです。果実味が前面に押し出されがちなニュージーランドのワインの中にあって、この『Minagiwa』は洗練されたブレンドのセンスを感じさせる1本。複雑な味わいの一端を担うグリーンノートに合わせて、料理にも山椒やカルダモン、ライムバジル、パクチーなどたっぷりのスパイスとハーブをあしらいました」
こう語るのは、「Ăn Đi」オーナーにして、日本を代表するワインテイスターの大越基裕氏だ。
そもそも今回ご紹介する料理は、コロナ禍で休業を余儀なくされた「Ăn Đi」が、お客のために何かできることをと模索した結果、テイクアウト用として開発されたメニューがベース。試食を繰り返していた大越氏が、「Minagiwa Reserve Selection 2016」とのマリアージュのすばらしさに気づき、ワ