ナ・リーグ2球団が今季ゼロ…メジャーでバント絶滅の危機 ダッグアウトの裏側(夕刊フジ)

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 【ダッグアウトの裏側】  米大リーグのシーズン中、ひそかに注目していたのが犠打バントの数だった。コロナ禍で60試合制に短縮された今季は、ナ・リーグが初めてシーズンを通してDH制を採用(すでにア・リーグ球場での交流戦では実施)。日本でも巨人の原辰徳監督がプロアマを通じた導入を提唱しているので、どんな変化が出るのか関心があった。  オールドファンなら、ナ・リーグにはバントや盗塁をからめた機動力、スモールボールのイメージが強いだろう。交流戦採用前の1996年、ナ・リーグ1球団平均の犠打数は70だった(ア・リーグは41)。その数は減少傾向にあり、昨季は35と半減。そして、DH制で60試合を戦った今季は一気に4となってしまった。なんとレッズとブルワーズはゼロで、カブスなど4球団も1だった。  大リーグでは分業制が進み、打席に立つ機会に比例してナ・リーグでも打撃練習に熱心な投手が減っている。さらに近年は統計学的に野球を分析するセイバーメトリクスが浸透。犠打は「確実にアウトを与えてしまう」ことから、有効な戦術とされていないことも、この傾向に拍車をかけていた。セイバーメトリクスを重視する監督が、犠打のサインを出さなくなれば当然、バントの練習をする投手も減る。  過去の記事を検索してみると、巨人の原監督はDH制導入を提唱する理由をこう語っていた。  「野球が変わりますよ。パの投手は(打席に立たないので)内角にどんどん来る。セは自分が打席に立つということで、何かエクスキューズ(言い訳)がある気がするね」。DH制が導入されて報復死球などの懸念がなくなれば、セ・リーグ投手の攻めが厳しくなり、技術レベルも引き上げられると解釈した。  両リーグがDH制になることでレベルの高い投打のせめぎ合いが増えるなら歓迎だが、バントが見られなくなるのは寂しい。大リーグでは絶滅の危機に頻している。 (サンケイスポーツ編集局次長・田代学)

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(2020/11/14)