和歌山・九度山「椎出鬼の舞」の壁画制作 大阪の画家(産経新聞)

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 大阪府大東市の画家、中田伸吾さん(68)が和歌山県九度山町椎出(しいで)地区を訪れ、椎出厳島(いつくしま)神社の伝統神事「椎出鬼の舞」(県無形民俗文化財)をテーマにした壁画を制作した。椎出鬼の舞は今年夏、新型コロナウイルスの影響で中止されたが、地元住民らでつくる保存会が椎出鬼の舞をPRするため、地区内の文化財伝承館「ふれあい」の壁画制作を依頼していた。  椎出鬼の舞は、五穀豊穣や悪疫退散、雨乞いなどを祈願する神事で、14世紀の南北朝時代から続くとされる。お盆時期の恒例の神事で、長い棒を持った赤い髪の鬼が境内にゆっくりと登場。祈願するなどして豪快な舞を披露する。  毎年、地区住民や観光客らが大勢訪れるが、今年は新型コロナの感染防止対策のため、保存会が5月に中止を決めた。しかし、事前に中田さんに依頼していた壁画制作は今回実施することにした。  中田さんは過去にも町内で開かれたアートイベントで、町ゆかりの戦国武将・真田幸村の絵を描いた縁がある。  今月8日に地区を訪れた中田さんは、朝から夕方まで一日がかりで、高さ約3・3メートル、幅約3メートルの壁面2面に、鬼が長い棒を手に、太鼓や笛の音に合わせて舞う姿を色鮮やかに描き上げた。  「優しい表情の鬼を描くところが難しかった」と中田さん。「実際の舞も見てみたい」と話した。  今年は椎出鬼の舞が中止になったこともあり、集まった地区住民らは、中田さんが描いていく様子を温かく見守っていた。  完成後の壁画をみた保存会の野中浩三会長は「描いてもらえて、とてもうれしい。この絵を見て、鬼の舞や椎出のことなどに興味を持ってもらえれば」と喜んでいた。

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(2020/11/12)