トランプからバイデン変わる世界 朝鮮半島、正恩氏の戦略破綻…韓国の対北対話も頓挫(産経新聞)

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 米大統領選でのバイデン前副大統領の当選確実を受け、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、外交戦略が破綻する危機を迎えた。  正恩氏が国際社会による厳しい制裁を甘受しても核・ミサイル開発に邁進(まいしん)したのは、米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)を米側に突き付け、「核保有国」同士として、米大統領との直接交渉に持ち込むもくろみがあったからだ。  2018年6月に史上初の米朝首脳会談という舞台を用意してそれに応えたのがトランプ大統領だった。正恩氏との親交を自賛するトランプ氏を、バイデン氏は今年10月の討論会でこう切り捨てた。「トランプ氏は悪党を親友だと言った」  首脳会談を重ねて「北朝鮮に正当性を与えた」とも批判した。ただ、「核能力縮小への同意」との条件を課しつつも、バイデン氏自身、正恩氏との首脳会談を拒んでいるわけではない。  正恩氏にとって最大の誤算は、首脳間の親交に基づくトップダウンの決定という交渉の前提が崩れることだ。バイデン氏は、実務協議を積み上げて北朝鮮の非核化を目指すボトムアップ式への転換を示唆してきた。正恩氏が「古びた方式」と嫌悪感を示す米政府旧来の外交スタイルだ。  北朝鮮は昨年、トランプ氏と正恩氏の会談を批判したバイデン氏を「政権欲に狂った老いぼれ」とメディアで激しく非難。バイデン氏は「独裁者の金正恩は私をお好きでないようだ」と受け流した経緯があった。  北朝鮮は今年7月以降、100日以上もの間、トランプ政権に直接言及しない異例の“沈黙”を守ってきた。新型コロナウイルスに感染したトランプ氏に正恩氏が「あなたは必ず打ち勝つ」と見舞いの電報を送ったのが唯一の例外だった。  半年以上、弾道ミサイルの試射を控え、10月の軍事パレードでの新型ICBMの誇示にとどめた。正恩氏は7月、妹の金与正(ヨジョン)党第1副部長名の談話を通じてトランプ氏に「成果を祈る」と伝えた。トランプ氏再選の足を引っ張る言動を抑え、再会談を願う本音を言明していたようなものだ。  制裁や新型コロナ対応、水害という「三重苦」に直面しながら「自力更生」で経済難を耐えるよう国民に強いてきたのは、米大統領との直談判による打開に望みをつないできたからだ。  金政権を支える外貨資金も遠からず底を突く可能性が指摘されている。正恩氏は来年1月の党大会で新たな施政

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(2020/11/12)