個人事業主と法人。事業を行うにはどちらが有利か?(ファイナンシャルフィールド)
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※筆者作成
◆個人事業主として事業を行う場合
●メリット
事業開始に資本金も手続きの費用もかからず、税務署に開業届を出すだけでスタートできるので、開業時の負担がほとんどない。従業員がいても4人以下なら社会保険に加入する必要がなく、社会保険料に関する事業主負担もない。
●デメリット
(1)法人に比べ、社会的信用が低い
銀行借入などの資金調達、従業員の採用では不利となる場合もある。
(2)税務
事業の利益に対して所得税が超過累進課税でかけられるので、利益が大きくなると税金が増える点で不利。繰越欠損は青色申告の場合は3年間可能だが、法人の9年間と比べると短い。
(3)責任とリスク
個人事業主は事業の責任を個人で全て負う必要があり、事業に失敗した場合、個人生活・家族に対して影響が及ぶ。
◆法人として事業を行う場合
基本的に個人事業主の場合の裏返しとなりますが、簡単に説明します。
●メリット
法人は個人事業主よりも社会的信用があるので、資金調達、雇用面で有利。税金の面では、法人税率はほぼ一定なので利益が大きくなっても税率が上がることはない。
事業の責任を法人の財産の範囲内で負うため、失敗した場合でも最悪、法人をつぶすことで対応可能。特に事業規模が大きくなった場合は、リスク管理の面からも法人の方が有利。
●デメリット
事業開始にあたり、資本金および手続きの費用が必要で、かつ設立までに2週間程度の時間がかかる。費用的にも投資が必要なので、見通しが立たない事業を始めるためにはリスクが大きい。
社長1人でも社会保険への加入義務があるので、社会保険料(法人負担分)を負担しなければならない。