場内一周、ひっそり…能見・福留・鳥谷それぞれの「去り際」(夕刊フジ)

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 超人気球団で活躍したベテラン選手の去り際は注目の的だ。今季限りで阪神を退団し、他球団での現役続行を希望する能見篤史投手(41)が11日、今季最終戦となるDeNA戦(甲子園)でラスト登板。試合後には場内一周で声援に応えた。 【写真】鳥谷と抱き合う藤川球児  退団報道後も1軍で中継ぎ待機し、この日も9回を3人でピシャリ。「最後は楽しませてもらった。(今後は)納得できるまでやりたい」と晴れやかに語った。  一方、同じように球団を去る福留孝介外野手(43)の姿はグラウンドになく、関係者に対して手短にあいさつを済ませ虎党の前に出ることなくひっそりと縦じまに別れを告げた。  福留は若手に1軍枠を譲る形で辞退したと明かしていたが、関係者は「球団のしかるべき人物が退団のあいさつを打診したが、本人から丁寧に断られた」と固辞していた。選手ランクとしては「藤川同様、盛大なセレモニーが準備される最高ランク」で、球団はせめてもの対応として来場者全員に能見同様、写真入りのメッセージボードを配布していた。  近年、次々と大物選手が引退、あるいは退団している阪神において最も大変だったのは、昨季終盤に退団騒動が発覚した鳥谷敬内野手(39)=現ロッテ。敵地でのクライマックスシリーズに先立ち、レギュラーシーズン本拠地最終戦では、満員の観衆からの鳥谷コールに応えるべく、一旦ベンチ裏に下がった後、再びグランドに姿を見せて応えたが、この裏には壮絶なやり取りがあったという。  当時を知る関係者は「うちにとっては生え抜きのレジェンド。人気、実力ともに群を抜いている人のラストはちゃんとして送り出さないといけない。その思いを本人にぶつけたが、なかなか理解を得られず。あの形であいさつに応えることが正式に決まったのは、最終戦前日のこと。そこまで1週間かけて関係者が苦労してあれこれ説得していたね」と懐かしむ。  今季は藤川、福留、能見、上本と人気選手が引退や退団となった阪神。見えないところでさまざまな駆け引きの末、それぞれのラストにたどりついたのだ。 (山戸英州)

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(2020/11/12)