【阪神】LINDBERGのボーカル・渡瀬マキが藤川球児の中学時代の作文を朗読「夢という名のメダルを贈り続けたい」(スポーツ報知)
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◆JERAセ・リーグ 阪神―巨人(10日・甲子園)
引退登板に臨んだ阪神・藤川球児投手(40)の登場曲「every little thing every precious thing」を歌うLINDBERGの渡瀬マキ(51)が、引退セレモニーの冒頭にサプライズで球児の中学時代の作文を朗読した。
「僕の野球への思い」と題し、高知市立城北中学3年時に書かれた作文では甲子園出場、プロ野球選手になることを宣言。学生時代の藤川の写真が大型スクリーンに映され、渡瀬氏の美声に乗って紹介された文章が読み上げられると、甲子園のファンからは拍手が起こった。以下は全文。
「僕の野球への思い」 城北中学校 3年 藤川
僕が野球を始めたのは、小学校3年生の時です。きっかけは自分の名前が球児ということが一つ、もう一つは、父が野球をやっていたので、生まれた時から野球を見て育ったからです。そして、僕を産んでくれた母を喜ばせたかったからです。
僕は小さい頃からぜんそくで苦しんできました。母は、僕が発作を起こすと、どんなに夜遅くても自転車で病院につれていってくれました。僕を含め四人の子供達のために朝早くから、夕方遅くまで働き、兄と僕には費用も世話もかかる野球をずっとやらせてくれました。おかげでぜんそくの発作もほとんど起こらなくなり、母には本当に感謝しています。僕はそんな母に夢を与えてあげたいです。
僕は父にも感謝しています。それは僕の名前のことです。自分の「球児」という名前をなんだかマンガみたいで嫌だと思っていました。でも今は嫌じゃありません。それは父が僕の生まれる前の日に野球の試合でノーヒットノーランを達成し、その翌日に生まれた僕に思いを込めて「球児」となづけたそうです。今まで僕は、本当はプロ野球選手になりたいという夢を心の中に持っていましたが、まわりの人から「将来の夢は?」と聞かれても、「プロ野球選手になりたい」とは一度も言ったことがありません。かなうかどうかわからない夢を口にだすのが恥ずかしく、また聞いた人に馬鹿にされるよりは言わない方がいいという、かっこつけた自分がいたからだと思います。でも父の話を聞いてからは、子供に託した父の夢を、これからは僕自身の夢として堂々と語れるようになりたいと思うようになりました。
今までの僕は野球だけでなく、勉強にしても、できなかった時の