新大関正代が連勝発進 初日の反省生かし、会心の相撲(産経新聞)
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9日に大相撲11月場所2日目で、新大関正代は霧馬山を寄り切った。
落ち着き払った相撲だった。新大関の正代は右から霧馬山に当たると、そのまま前に出た。素早く左を差すと、右もこじ入れた。相手に何もさせず、一方的に寄り切った。盤石の内容で2連勝。「当たったあとよく足が出てくれた」と、納得顔で振り返った。
大関の看板を背負って初めて土俵に立った初日は、重圧のせいかガチガチだった。若隆景に土俵際に追い込まれ、何とか突き落として白星を拾った。「浮足立って上体が高かった」と猛省し、この日は腰を低くした。「何とか修正できた」と手応えを口にした。
緊張しやすい性格。大関となった今場所も、平常心を保つために「これまで通り」を貫く。大関以上に認められる「マイカー通勤」はせず、関脇時代と同じく徒歩で会場に入っている。対戦相手を当日まで聞かずにいる姿勢も、先場所から変えていない。
掲げる目標にも変化はない。「勝ち越し」、「けがをしない」などと語る。地に足がついている半面、派手さはない。高望みをしても肩に力が入って空回りすることは、自身が分かっている。29歳は「大関らしさ」ではなく、「自分らしさ」を大切にしている。
平成以降、新大関場所を制したのは栃東と白鵬しかいない。注目度が高まる中での本領発揮は並大抵のことではない。「まだ、硬いところがあるような気がする。そこらへんを気をつけていかないと」。重圧と向き合いながら、白星を重ねていく。(浜田慎太郎)