タイタンのクレーターから有機物と水の氷の混合物を発見(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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タイタンの地形は緯度によって特徴があります。乾燥した赤道地方には砂丘が多く、湿潤な極地方にはメタンなどでできた海や湖が集中し、中間の中緯度には平原が広がっています。研究チームは、このような赤道地方のクレーター4個と中緯度地方のクレーター5個を調べました。 すると、赤道地方のクレーターからは主に暗い色の未知の有機物がみつかりました。これに対して、中緯度地方のクレーターからは有機物と水の氷の混合物がみつかりました。 ところでなぜこのような違いが生まれるのでしょうか? タイタンでは、地球における水のように、メタンなどが循環しています。メタンなどからできた海や湖から、メタンなどが蒸発し、雲になり、雨となって降りそそぎ、川となって流れ、また、海や湖に戻ってきます。 研究グルーブはこのように循環するメタンなどの液体による浸食作用がクレーターの化学組成の地域差をつくりだすのではないかと考えています。つまり、中緯度地方では、クレーターが形成されたときにつくられた、有機物と水の氷の混合物が、液体のメタンなどによって、洗われますが、赤道地方では、このような浸食作用が働かないために、すぐに砂によって覆われてしまうというわけです。 ところで、NASAでは、現在、タイタン探査計画「ドラゴンフライ計画」を進めています。ドラゴンフライ計画では2027年にドローン型の探査車を打ち上げタイタンに送り込みます。探査車がタイタンの空を飛びます! タイタンには、今回ふれたようにメタンなどが液体の状態で存在し、循環し、地表を侵食しているなど、ある意味で地球とよく似た環境が存在しています。もしかしら、何かしらの生命が存在するかもしれませんね。ドラゴンフライ計画による探査がとても楽しみです!

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(2020/11/08)