内村航平「どうやったらできるか」五輪開催へ使命感(日刊スポーツ)

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東京五輪の顔役が、開催を訴えた。体操男子で五輪個人総合2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が、コロナ禍で開催へ厳しい見通しが続く国内の雰囲気に、「できないじゃなく、どうやったらできるかをみなさんで考えてほしい」と意識変化を求めた。感染拡大後、国内で行われた初の国際大会。モデルケースとして注目が集まる中で、声を上げた。金メダルを狙う鉄棒の演技ではH難度の大技に初成功した。     ◇    ◇    ◇ 暗転した閉会式の会場で、スポットライトが内村を照らした。黒いマスク姿でも、引き締まった表情が分かる。この数カ月、思い悩み、伝えたいことがあった。東京大会を開くために設けられたこの大会、この場所しかないと思っていた。決意のスピーチだった。 「僕としては残念だなと思うことは、コロナの感染が拡大し、国民の皆さんが五輪ができないんじゃないかという思いが80%を超えていると。しょうがないとは思うけど、できないじゃなく、どうやったらできるかをみなさんで考えて、そういう方向に変えてほしい。非常に大変なことであるのは承知の上で言っているのですが、国民のみなさんとアスリートが同じ気持ちでないと大会はできない。なんとかできるやり方は必ずある。どうかできないとは思わないでほしい」。 逆風にあえて、言葉を伝えたかった。感染対策で2000人に限定された観客からは、この日一番の拍手が起きた。2年ぶりの国際大会。「練習をうまくできない選手もいたり、試合がなくなった選手もほとんど。みんな久々に会い、その感情をこの大会にぶつけて化学反応が起きて、僕としては非常に良い大会だった」と高揚感もあった。観客にも背中を押された。その一体感に、思いが増した。 大会へは「偽陽性」と判断される事態も味わった。今大会はホテルと会場の往復以外は外出禁止など、多くの制約があった。それでも心身共に強さを見せた。試合をでき、訴える場に立てたことに価値があった。「国民のみなさんの支持が少しでも上がってくれれば」。演技を超え、試合を超え、言葉には使命感があった。【阿部健吾】

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(2020/11/08)