笑いに全力投球 史上最低のミュージカル(井上芳雄)(NIKKEI STYLE)

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井上芳雄です。11月9日に東急シアターオーブでミュージカル『プロデューサーズ』が開幕します。僕にとっては今年初めての新作ミュージカル。この数カ月はコンサート形式や再演ものが多かったなか、久しぶりに1カ月以上稽古をして臨む大型の作品です。ブロードウェイで大ヒットしたミュージカルコメディの傑作を、笑いの文化が異なる日本のお客さまにどう楽しんでもらうか。全力で笑いに取り組む毎日です。 『プロデューサーズ』はブロードウェイミュージカルを題材にしたブロードウェイミュージカル。かつてヒット作を生んだプロデューサーで、今は落ちぶれて破産寸前のマックスが、気弱な会計士のレオと組んで一獲千金を狙う話です。舞台が成功するよりも失敗したほうが利益を生むことに気づいたマックスは、舞台をわざと失敗させて、資金をだましとる詐欺を思いつき、史上最低のミュージカルを作ってボロもうけしようと計画します。1968年の同名映画を基に、2001年にブロードウェイで舞台化されて、その年のトニー賞で史上最多の12部門で最優秀賞を受賞したコメディの傑作。05年には舞台を演出したスーザン・ストローマンが監督を務め、同じ主要キャストで映画化もされました。 今回は僕がマックス、吉沢亮君と大野拓朗君がWキャストでレオを演じます。演出は福田雄一さん。映画・ドラマ・舞台とマルチに活躍されているクリエイターで笑いの達人です。福田さんとは、17年からミュージカルコントの番組『グリーン&ブラックス』(WOWOW)を一緒にやらせていただいています。舞台はストレートプレイの『ナイスガイ in ニューヨーク』でご一緒しましたが、ミュージカルは初めて。いつかやりたいですねと言っていた念願がかないました。コメディにこだわってこられた福田さんが手がけられるのにぴったりの大作なので、僕も挑戦のしがいがあります。 まさにアメリカ人が大好きなタイプのコメディで、風刺が効いていて、パロディーも満載。いわゆるアメリカン・ジョークもたくさん出てきます。なにしろ設定からハチャメチャ。お金持ちのおばあさんを言いくるめて、関係を持ちながら資金を調達。ナチスに心酔している作家が書いた『ヒトラーの春』という脚本を、ゲイのカップルで最悪の演出家とその助手に手がけさせて、主演女優には美人だけど英語が話せない女優を起用。大コケ間違いなしのミュージカルを作ろうというので

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(2020/11/08)