今、ロッキード事件の真相がとても重要な意味を持つ理由/春名幹男氏(ジャーナリスト)(ビデオニュース・ドットコム)

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(↑画像をクリックすると動画が再生されます。)  アメリカ大統領選挙はどうやらバイデン元副大統領が郵便投票分と期日前投票分で終盤に追いつき、トランプ大統領の再選を阻止する結果となりそうだ。  しかし、11月3日の投票日の開票分では優位に立ちながら、後日開票された1億票を超える郵便投票や期日前投票分で逆転されたことに不満を隠さないトランプ大統領は、5日の記者会見でも相次ぐ訴訟で徹底抗戦の構えを見せており、このまますんなり政権交代が実現するかどうかは、依然として予断を許さない状況にある。  それにしても、現職のアメリカ大統領が記者会見で合衆国大統領の印章の前に立ち、「選挙は不正だった。だから裁判で白黒をつける」と宣言をして憚らないのだ。結果の如何にかかわらず、この選挙がアメリカ社会の分断と民主主義の機能不全がもはやのっぴきならないところまで進んでいることを、満天下に知らしめる機会となったことだけは、誰の目にも明らかだろう。  今回のテーマのロッキード事件は、日本では田中角栄元首相の逮捕につながったことから、戦後最大の疑獄事件として歴史に刻まれている。  しかし、長年この事件の真相を追い続けてきた元共同通信記者でジャーナリストの春名幹男氏は、10月30日に新刊『ロッキード疑獄 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス』の中で、真の巨悪は田中角栄とは別にいたことを指摘すると同時に、アメリカは高度に政治的な理由からその巨悪を見逃す一方で、独自外交を展開するなどしてアメリカにとっては邪魔な存在だった田中角栄を失脚させるために、意図的に田中に関する証拠だけを日本側に提供していたことを、数々の公文書や証言などを丹念に辿ることで明らかにしている。  春名氏は特に田中が、アメリカの意に反する形で独自の対中外交を展開したことと、中東においても独自の資源外交を指向したことが、当時アメリカ外交の最高権力者だったキッシンジャー国務長官の逆鱗に触れ、キッシンジャーの政治判断で、対日工作の対象者として田中の実名が入ったロッキード社の内部資料がSEC(米証券取引委員会)から日本の検察に引き渡されたことが、公文書などによって明らかになったと語る。  実はロッキード社がSECに提出した対日工作関連の資料は膨大な量にのぼり、SECから日本側に渡された資料は、そのほんの一部に過ぎなかった。その中にあえて田中の実名

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(2020/11/07)