受賞しなくてもスゴい! ノーベル賞候補の研究“結晶スポンジ”とは?(TOKYO MX)

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TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。10月8日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、化学講師の坂田薫さんがノーベル賞候補の研究“藤田誠博士の結晶スポンジ”を紹介しました。 ◆新薬の開発で最も重要な工程とは? スウェーデン王立科学アカデミーは、今年のノーベル化学賞をゲノム編集技術の開発に貢献したアメリカとフランスの女性研究者2人に贈ると発表。今回は残念ながら日本人の受賞はなりませんでしたが、この日は坂田さんがノーベル化学賞候補として挙がっていた日本の研究を紹介します。 坂田さんによると、新薬を開発する研究において最も重要な工程は「その成分の構造を決めること」。例えば、世の中には右手と左手のような関係にある物質があり、それは酷似していて区別するのが難しいと坂田さん。ただ、両手と同じく立体構造は違うため重なりませんが、こういう物質の場合、一方だけが医薬品としての機能を持っていることがあるそうで、「どちらの構造かを知るのは非常に重要なこと」と言います。 しかし、研究者はその構造を肉眼で捉えることはできないため、さまざまなデータを集め、構造を予想・決定するのですが、「そこに最大の時間と労力を割く」と説明。 ◆実はすごい! 藤田誠博士の「結晶スポンジ」 そんな構造を決める、信頼できる手段の1つが「X線解析」。これはX線を照射すると物質の構造がかなり明確にわかるものの、全てが解析可能なわけではなく、「結晶であること」が条件。 結晶とは「粒子が規則正しく並んだ固体」ですが、X線解析をする場合はただ綺麗に並んでいればいいわけではなく、「みんな同じ方向を向いて並んでいなければならない」と坂田さん。それだけにX線解析はハードルが高く、自然界から抽出したものは微量だったり、結晶にできなかったり、できたとしても数年かかることもあったりとかなり困難。それだけに「X線解析の100年問題」と言われていたそうですが、それを解決する技術が藤田誠博士の研究から生まれた「結晶スポンジ」。 ◆ノーベル賞級の研究は発見までのドラマも面白い! 坂田さん曰く、結晶スポンジは「イメージ的にはジャングルジムみたいに規則正しい空間を持っている物質」で、そのなかに結晶にできない物質を流し込むと同じ方向を向いて取り込ま

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(2020/11/07)