香港の今をあざやかに表現するイラストレーター「リトルサンダー」って誰?(GQ JAPAN)

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門小雷/Little Thunder/リトルサンダーは、香港を拠点に活動しているイラストレーター兼漫画家。Instagramのフォロワー数もゆうに70万を超える、すでに国際的に大人気の作家ですが、この秋はネットだけでなく日本の街でも彼女の作品を目にする機会がぐっと増えそうです。 まず、10月末に、漫画の単行本『わかめとなみとむげんのものがたり』(リイド社)が翻訳出版されました。これを記念して、「わかめツアー」と称した全国各地の独立系書店を巡回するコミック原画展も開催。東京・目白のブックギャラリーポポタムを皮切りに(11月22日まで)、仙台、高松、福岡、京都、秋田、松本を巡回する予定です。さらに、イラスト集『リトル・サンダー作品集 SCENT OF HONG KONG』(PARCO出版)も11月18日に発売。渋谷パルコのGALLERY Xでは、原宿のイラストレーション専門ギャラリー、ギャラリー・ルモンド(L’illustre Galerie LE MONDE)と協同で、同タイトルの個展を開催中です(11月9日まで)。 リトルサンダーが描く少女や女性たちの多くは、ふっくら、もちもち柔らかそうだけれど決してふにゃふにゃはしていなくて、体幹が強そうでしっかり重みとバネを感じさせます。そのタッチは高田明美やいのまたむつみといった80年代日本アニメ界の名手たちを彷彿とさせながら、アメリカのグラフィック・ノベルやフランスのバンド・デシネからの影響もあきらか。さまざまなポップカルチャーを吸収したうえで、懐かしいのに新しい個性が確立されているのです。 リトルサンダーはこれまでにも日本でたびたび展覧会を行っており、昨年にはイラスト・漫画作品とインタビューを収録した『LITTLE THUNDER ART BOOK』(玄光社)も出版されています。私は彼女の作品をネットで眺めて上手だなあと感心はしていたけれど、展示に足を運んだり作品集を手に取ったりするまでには至っていませんでした。 そんな自分にとって彼女が俄然気になる存在になったのは、わりと最近のこと。今年の5月、アニメ『美少女戦士セーラームーン』の一場面を自分の絵柄で描き、#sailormoonredrawのハッシュタグをつけてSNSでシェアするのが流行した際に、彼女がアップした1枚のイラストがきっかけでした。識者によれば、元にな

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(2020/11/07)