「和と北欧の融合」マリメッコの元デザイナーが半世紀ぶり帰郷、日本を拠点に(産経新聞)

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 ウニッコ(ケシの花)の柄で世界中に知られるフィンランドのファブリックブランド「マリメッコ」で32年にわたりテキスタイルデザイナーとして活躍してきた石本藤雄さん((79)がフィンランド・ヘルシンキを離れ、故郷の日本に拠点を移した。「和と北欧のデザインを融合させた」と称賛され、フィンランドの勲章を受けたほどのデザイナー。いまや陶芸の世界にも活躍の幅を広げており、松山市を中心に創作活動を続ける。 【写真】石本さんがフィンランドで制作したオブジェ  ■世界旅行で見つけたブランド  愛媛県砥部(とべ)町出身の石本さんは東京芸大卒。日本の繊維会社に就職したが、「あのころは世界を目指すことが流行っていた」と6年間勤めて昭和45年に退社。デザイナーになることを夢見て、退職金をすべて使い、世界旅行に出発した。  まずは文化の発信地といわれた米ニューヨークへ。ところが、「みんな聞き覚えのあるものばかりで、つまらなかった。最先端がどこにあるのか分からなかった」。旅は続き、ロンドン、コペンハーゲンをめぐってスカンジナビア半島へ。そんな中で「自分に空気が合っているなと思った」のがマリメッコ。同年、マリメッコの関連会社「ディッセンブレ」にデザイナーとして入ると、4年後にマリメッコに入社した。以来、テキスタイルデザイナーとして32年間にわたり活躍することになった。  ■日本の美意識がベース  デザインについて「いいものは売れる」という石本さん。  自らが1970年代に生み出した古い柄が今、見直されているといい、「インテリア用の布地がドレスになったりして、リバイバルしている。当時、記者発表しても興味を持ってもらえなかった柄だったけど」と振り返る。  また、マリメッコを代表するウニッコ柄についても秘話を披露。  「90年代半ば、イギリスに行ったフィンランドの学生がマリメッコの生地を使ってドレスを作ったところ『それ、いいね』と大評判になった。マリメッコが再発見され、バンバン当たった。マリメッコの生地は地球を何周するのかと言われるほどだった」  フィンランドでのデザイナー人生で、石本さんは「和と北欧のデザインを融合させた」と高い評価を受け、10年前にフィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダルを受賞した。「日本の繊維会社時代に着物を担当し、そのときに学んだ美意識、テキスタイル

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(2020/11/07)