【カープの名スカウトの証言 石原慶幸】阿部慎之助を超える守備力の『大学No.1捕手』。カープ一筋19年の名捕手獲得秘話(広島アスリートマガジン)

【リンク先抜粋】
 各球団スカウトの情報収集の集大成であり、球団の方針による独自性も垣間見られるドラフト会議。カープはこれまで、数々の名スカウトたちが独自の眼力で多くの逸材を発掘してきた。 【写真】通算2020安打を放った三拍子そろった内野手・野村謙二郎を指名した理由とは  ここでは、かつてカープのスカウトとして長年活躍してきた故・備前喜夫氏がカープレジェンドたちの獲得秘話を語っていた、広島アスリートマガジン創刊当時の連載『コイが生まれた日』を再編集して掲載する。  今回は、2001年のドラフト4巡目でカープに入団。捕手として19年にわたり活躍し、今季限りでの現役引退を発表した石原慶幸の入団秘話をお送りする。 ◆約1.8秒で二塁に送球する『強肩』に驚き。初対面では内に秘めた強い気持ちを感じた  1997年ドラフト5位の倉義和(京都産業大学・現一軍バッテリーコーチ)、1999年ドラフト2位の木村一喜(日本通運)に続く捕手として、2001年にドラフト4巡目で指名したのが東北福祉大の石原慶幸です。石原は県立岐阜商高から東北福祉大に入学し、2年生からレギュラーとして活躍するようになり、3年生になった2000年には全日本大学野球選手権でチームの準優勝に大きく貢献しました。  私が彼を初めて見たのはちょうどこの全日本選手権だったことを覚えています。そのときの印象ですが、非常に肩が強く、バッティングもパンチ力があり『打てる捕手』だと思いました。  肩の強さは、これまで倉や木村一喜を見てきましたが、二人よりも強い肩をしていたのではないでしょうか。私たちプロのスカウトが捕手を見て言う、『肩が強い』とは一塁走者が盗塁を試みたときの二塁送球のスピードを目安にしています。その中でも『強肩』と形容できるのはプロやアマチュアに関係なく1秒台、高校生ならば2.03秒くらいが及第点とされています。  当時の石原は約1.8秒で二塁へ送球していましたから、かなりの『強肩』と言えるでしょう。また、スローイングのコントロールも良く、多くの走者を一塁へ釘付けにしていたこともよく覚えています。  バッティングも大学通算で471打数148安打、47本塁打、打率3割1分8厘という成績を残しており、攻守に素晴らしい能力を備えた捕手だと思いました。  レギュラーをつかんだ大学2年のときから日米大学野球に出場し、3年

続きはこちら

(2020/11/07)